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医療用医薬品一覧
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[アクトネル錠2.5mg・アクトネル錠17.5mg・アクトネル錠75mg・共通]
電子添文には、特定の背景を有する患者に関する注意として以下の記載があります。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意(引用1、2、3)
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 嚥下困難がある患者又は食道、胃、十二指腸の潰瘍又は食道炎等の上部消化管障害がある患者
食道通過の遅延又は上部消化管粘膜刺激による基礎疾患の悪化をきたすおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 高度腎機能障害患者
(1)投与しないこと。クレアチニンクリアランス値が約30mL/分未満の患者では排泄が遅延するおそれ
がある(引用4)
(2)国内の医療情報データベースを用いた疫学調査において、骨粗鬆症の治療にビスホスホネート系薬剤を使用した腎機能障害患者のうち、特に、高度な腎機能障害患者(eGFRが30mL/分/1.73m2未満)で、腎機能が正常の患者と比較して低カルシウム血症(補正血清カルシウム値が8mg/dL未満)のリスクが増加したとの報告がある(引用5)
9.2.2 中等度又は軽度の腎機能障害患者
排泄が遅延するおそれがある。
9.4 生殖能を有する者
妊娠する可能性のある女性へは、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ビスホスホネート系薬剤は骨基質に取り込まれた後に全身循環へ徐々に放出される。全身循環への放出量はビスホスホネート系薬剤の投与量・期間に相関する。ビスホスホネート系薬剤の中止から妊娠までの期間と危険性との関連は明らかではない。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。他のビスホスホネート系薬剤と同様、生殖試験(ラット)において、低カルシウム血症による分娩障害の結果と考えられる母動物の死亡並びに胎児の骨化遅延等がみられている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母動物(ラット)へ投与後授乳された乳児への移行がわずかに認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
【引用】
1)アクトネル2.5mg電子添文 2024年3月改訂(第5版) 9. 特定の背景を有する患者に関する注意
2)アクトネル錠17.5mg電子添文 2024年3月改訂(第4版) 9. 特定の背景を有する患者に関する注意
3)アクトネル錠75mg電子添文 2025年3月改訂(第5版) 9. 特定の背景を有する患者に関する注意
4)D.Y. Mitchell et al.:Br. J. Clin. Pharmacol.2000;49: 215-222 [ACL-0001]
5)MID-NETを用いた調査結果の概要(MID-NETを用いたビスホスホネート製剤の腎機能障害患者における低カルシウム血症のリスク評価に関するデータベース調査) 2023年1月17日掲載
www.pmda.go.jp/files/000249186.pdf(2025年1月27日閲覧)
【更新年月】
2025年7月