腎機能障害患者、透析患者の特別な用量設定はありません。
腎機能障害患者について、電子添文「9.特定の背景を有する患者に関する注意」に以下の記載があります。(引用1)
9.2腎機能障害患者
9.2.1重度の腎機能障害のある患者又は透析中の末期腎障害患者
重度の腎機能障害のある患者又は透析中の末期腎障害患者を対象とした臨床試験は実施していない。代謝物の排泄が遅延するおそれがある。
また、腎機能障害患者の薬物動態について、電子添文「16.薬物動態」に以下の記載があります。(引用2、3)
16.6特定の背景を有する患者
16.6.1腎機能障害患者
プラセボ対照試験でペランパネル12mg/日までの用量を投与された日本人を含む患者(部分発作又は強直間代発作)を対象とした母集団薬物動態解析において、ペランパネルのみかけのクリアランスにクレアチニンクリアランス(範囲:38.6~160mL/min)の有意な影響は認められなかった。
【関連情報】
血漿蛋白結合率について、インタビューフォーム「VII.薬物動態に関する項目」に以下の記載があります。(引用4、5)
■血漿蛋白結合率
95.3%~95.8%(in vitro、ヒト血漿、濃度20~2,000ng/mL)
排泄率について、インタビューフォーム「VII.薬物動態に関する項目」に以下の記載があります。(引用6、7)
■排泄率
(外国人のデータ)
14C-ぺランパネルを投与した際、投与された14C放射能の平均97%が排泄物から回収され、その内訳は糞中で約69%、尿中で約28%であった。未変化体の尿中排泄率は0.2%未満であり、総クリアランスに占める腎クリアランスの寄与は非常に小さいことが示唆された。
透析等による除去率について、インタビューフォーム「VII.薬物動態に関する項目」に以下の記載があります。(引用8)
■透析等による除去率
該当資料なし
【引用】
1)フィコンパ錠2mg・4mg・細粒1%電子添文 2020年8月改訂(第4版) 9. 特定の背景を有する患者に関する注意 9.2腎機能障害患者 9.2.1重度の腎機能障害のある患者又は透析中の末期腎障害患者
2)フィコンパ錠2mg・4mg・細粒1%電子添文 2020年8月改訂(第4版) 16.薬物動態 16.6特定の背景を有する患者 16.6.1腎機能障害患者
3)社内資料:プラセボ対照試験で日本人を含む部分発作又は強直間代発作を有するてんかん患者を対象とした母集団薬物動態解析(2016年3月28日承認、CTD 2.7.2.2.2.6.4)[FYC-0010]
4)フィコンパ錠2mg・4mg・細粒1%インタビューフォーム 2020年9月改訂(改訂第6版) VII.薬物動態に関する項目 5.分布 (6)血漿蛋白結合率
5)社内資料:ペランパネルのin vitroヒト血漿蛋白結合率(2016年3月28日承認、CTD 2.6.4.4.3)[FYC-0006]
6)フィコンパ錠2mg・4mg・細粒1%インタビューフォーム 2020年9月改訂(改訂第6版) VII.薬物動態に関する項目 7.排泄率 (2)排泄率(外国人のデータ)
7)社内資料:健康成人男性を対象に14C-ペランパネル単回投与後の代謝、排泄を検討した試験(2016年3月28日承認、CTD 2.7.6.40)[FYC‐0002]
8)フィコンパ錠2mg・4mg・細粒1%インタビューフォーム 2020年9月改訂(改訂第6版) VII.薬物動態に関する項目 9. 透析等による除去率
【更新年月】
2023年4月
KW:腎障害、腎機能障害、腎不全、腎機能不全、透析、慢性腎臓病、CKD、高度腎障害、重度腎障害