電子添文には、腎機能障害患者への投与に関して以下の記載があります。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.2 腎機能障害患者(引用1)
本剤のAUCが増加する傾向がある。
16. 薬物動態
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者(引用2)
固形がん患者19例の腎機能をクレアチニンクリアランスによって、正常(≧80mL/min)、中等度腎機能障害(30-50mL/min)及び重度腎機能障害(15-29mL/min)に分類し、それぞれ本剤を1.4mg/m2、1.4mg/m2及び0.7mg/m2投与した際の薬物動態パラメータにおいて、腎機能の低下に伴い半減期は変化しないものの、クリアランスの低下、AUC(投与量補正時)の増加及びCmax(投与量補正時)の増加が認められた(外国人データ)。(引用3)
腎機能正常患者及び腎機能障害患者における薬物動態パラメータ
注)エリブリン1mgあたりに補正した数値を示す。
a)n=6
なお、本剤の承認された効能又は効果、用法及び用量は以下の通りです。
4. 効能又は効果(引用4)
手術不能又は再発乳癌、悪性軟部腫瘍
6. 用法及び用量(引用5)
通常、成人には、エリブリンメシル酸塩として、1日1回1.4mg/m2(体表面積)を2~5分間かけて、週1回、静脈内投与する。これを2週連続で行い、3週目は休薬する。これを1サイクルとして、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
【引用】
1)ハラヴェン静注1mg電子添文 2022年1月改訂(第1版) 9. 特定の背景を有する患者に関する注意 9.2 腎機能障害患者
2)ハラヴェン静注1mg電子添文 2022年1月改訂(第1版) 16. 薬物動態 16.6 特定の背景を有する患者 16.6.1 腎機能障害患者
3)Tan A. R. et al.:Cancer Chemother.Pharmacol.,2015;76(5):1051-1061 [HAL-0638](本研究はエーザイ株式会社の支援を受けて実施された。)
4)ハラヴェン静注1mg電子添文 2022年1月改訂(第1版) 4. 効能又は効果
5)ハラヴェン静注1mg電子添文 2022年1月改訂(第1版) 6. 用法及び用量
【更新年月】
2025年1月
【図表あり】