電子添文には、臨床成績に関する以下の記載があります。
17. 臨床成績(引用1)
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 臨床効果
鉄欠乏性貧血に対する一般臨床試験において貧血症状(劵怠感、動悸、息切れ、めまい)の改善、及び末梢血液学的所見(ヘモグロビン、血清鉄、TIBC、血清フェリチン、赤血球数、ヘマトクリット値)の改善が認められた。
ヘモグロビン濃度の改善及び有用度は、1日200mg投与群が1日100mg投与群より有意に高く、錠剤と顆粒剤の比較においては、ヘモグロビン濃度上昇効果、貧血症状に対する効果ともに差は認められなかった。(引用2、3)
また、本剤は二重盲検試験により有用性が認められている。 (引用4)
(参考)
医薬品の使用成績調査の実施方法に関するパイロットスタディにおいて、対象545例について妊婦と非妊婦の副作用発現頻度を比較したところ、差は認められなかった。(引用5)
また、使用成績調査について、胎児・新生児の追跡調査を行った結果、特に問題は認められなかった。
妊娠、非妊娠別副作用発現率
また、高齢者と非高齢者の副作用発現頻度を比較する目的でパイロットスタディを実施した。対象1,254例において、60歳以上と60歳未満の副作用を比較したところ、男女別で両群間に発現率の差は認められなかった。しかし、性別では女性の頻度が高かった。 (引用6)
副作用発現状況の性・年齢比較
【引用】
1)フェロミア錠50mg・顆粒8.3%電子添文2023年7月改訂(第1版) 17.臨床成績
2)高橋隆一ら:臨牀と研究,62,3055(1985)[FEA-0020]
3)溝口秀昭ら:治療,66,1507(1984)[FEA-0019](本研究はエーザイ株式会社の支援を受けて実施された。)
4)前川 正ら:臨牀と研究,62,2615(1985)[FEA-0021](本研究はエーザイ株式会社の支援を受けて実施された。)
5)佐伯俊学ら:医薬品研究,S,137(1992)[FEA-0095](本研究はエーザイ株式会社の支援を受けて実施された。)
6)武藤良知ら:臨牀と研究,69,2685(1992)[FEA-0094]
【更新年月】
2024年8月