電子添文には、臨床成績に関する以下の記載があります。
17.臨床成績(引用1)
17.1有効性及び安全性に関する試験
17.1.1国内臨床試験(胆道閉塞・胆汁分泌不全による低プロトロンビン血症)
胆道閉塞、胆汁分泌不全に伴う低プロトロンビン血症に対してケイツーN静注10mgとビタミンK2注射剤(ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油含有)をともにメナテトレノンとして10mgを7日間静脈内投与し、二重盲検試験によりその効果を比較したところ、両薬剤間に有意な差はなく、同等の改善効果が認められた。また、本試験における副作用の発現はなかった。(引用2)
17.1.2国内臨床成績(新生児低プロトロンビン血症)
新生児低プロトロンビン血症を対象とした特別調査(投与前の血液凝固能検査において少なくとも1項目の検査値が正常範囲外であった症例を対象)において、有効性解析対象とされた53例のうち、投与前に出血症状の認められた症例は27例であり、このうち26例(96%)で改善が認められた。なお、出血症状及び血液凝固能検査の推移に基づく全般改善度では53例中28例(53%)が改善と判定された。また、副作用として血小板増多が1.5%(1/67例)報告された。(引用3)
17.1.3外国臨床成績(クマリン系殺鼠剤中毒時に起こる低プロトロンビン血症)
外国において、クマリン系殺鼠剤中毒患者にビタミンK製剤を投与し、回復したとの報告がある。(引用4、5)
【引用】
1)ケイツーN静注10mg電子添文 2023年5月改訂(第1版) 17.臨床成績
2)小山研二ら:新薬と臨牀,1989;38(9):p1434-1449 [KTZ-0684] (本研究はエーザイ株式会社の支援を受けて実施された)
3)白幡 聡ら:日本未熟児新生児学会雑誌,2004;16(1):p53-62 [KTZ-1127]
4)Chua J.D. et al.:Arch. Intern. Med., 1998;158:p1929-1932 [KY-0136]
5)Sittert N.J. et al.:Toxicology, 1994;91:p71-76 [KY-0135]
【更新年月】
2024年2月