電子添文には、過量投与に関する以下の記載があります。
■症状
早産・低出生体重児においては、テオフィリン血中濃度が高値になると、血中濃度の上昇に伴い、消化器症状(嘔吐、下痢)や精神神経症状(興奮、痙攣、昏睡、振戦)、心・血管症状(頻脈、心室頻拍、血圧低下、心不全)、低カリウム血症、低ナトリウム血症、高血糖、呼吸促進等の中毒症状が発現しやすくなる。
一方、小児・成人においては、消化器症状(特に悪心、嘔吐)や精神神経症状(頭痛、不眠、不安、興奮、痙攣、せん妄、意識障害、昏睡等)、心・血管症状(頻脈、心室頻拍、心房細動、血圧低下等)、低カリウム血症、その他の電解質異常、呼吸促進、横紋筋融解症等の中毒症状が発現しやすくなる。
なお、軽微な症状から順次発現することなしに重篤な症状が発現することがある。[16.8.1参照](引用1)
■処置
過量投与時の処置には、テオフィリンを除去する方法と、出現している中毒症状に対する対症療法がある。血中テオフィリンの除去として、活性炭の経口投与、活性炭を吸着剤とした血液灌流、血液透析、交換輸血等がある。なお、テオフィリン血中濃度が低下しても、組織に分布したテオフィリンにより血中濃度が再度上昇することがある。(引用2)
(1)痙攣の発現がある場合
気道を確保し、酸素を供給しながら、必要に応じて抗痙攣薬等(ジアゼパム静注等)の処置を行う。(引用3)
(2)不整脈の発現がある場合
不整脈治療として、抗不整脈薬の投与等適切な処置を行う。(引用4)
【引用】
1)アプニション静注15mg電子添文 2021年1月改訂(第1版) 13.過量投与 13.1症状
2)アプニション静注15mg電子添文 2021年1月改訂(第1版) 13.過量投与 13.2処置
3)アプニション静注15mg電子添文 2021年1月改訂(第1版) 13.過量投与 13.2処置 13.2.1
4)アプニション静注15mg電子添文 2021年1月改訂(第1版) 13.過量投与 13.2処置 13.2.2
【更新年月】
2022年3月