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  • No : 729
  • 公開日時 : 2018/07/19 00:00
  • 更新日時 : 2022/07/22 20:29
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【バファリン】 禁忌とその設定理由について教えてください。

【バファリン】 

禁忌とその設定理由について教えてください。

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回答

電子添文の2.禁忌、インタビューフォーム2.禁忌内容とその理由には、以下の記載があります。
 
(1)本剤及び本剤の成分又はサリチル酸系製剤に対し過敏症の既往歴のある患者(引用1)
 
詳細な発生機序は不明ですが、生命をおびやかす過敏反応があらわれることがある。(引用7)
 
(2)消化性潰瘍のある患者[胃出血の発現又は消化性潰瘍が悪化するおそれがある。](引用2)
 
プロスタグランジン生合成抑制作用により胃の血流量が減少し消化性潰瘍を悪化させることがある。アスピリン等のNSAIDsによる胃粘膜障害の機序は胃粘膜に対する直接作用やプロスタグランジン合成酵素を阻害し、プロスタグランジン合成を抑制して、粘液バリアの破壊、重炭酸分泌の減少、粘液分泌の低下、粘液糖蛋白の減少、血流低下等がもたらされるためとフリーラジカルの関与が考えられる。(引用7、8、9、10、11、12)
 
(3)出血傾向のある患者[出血を増強するおそれがある。](引用3)
 
まれに血液障害が報告されており、重篤な血液の異常のある患者に投与した場合、血液の異常が悪化し、重篤な転帰をとる可能性がある。(引用7)
 
(4)アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[重篤なアスピリン喘息発作を誘発するおそれがある。](引用4)
 
アスピリン喘息の原因はまだ解明されていないが、アラキドン酸代謝経路の阻害により、気道拡張因子であるプロスタグランジンの合成が阻害される一方、強力な気管支平滑筋収縮作用を持つロイコトリエンの分泌促進により気道収縮が起こることによると考えられている。内服負荷試験でプロスタグランジン合成阻害作用のない薬剤では喘息発作は誘発しなかったとの報告がある。既往歴のある患者の25%が意識消失ないし意識障害を伴うような大発作を経験していたとの報告がある。(引用7、13、14、15)
 
(5)出産予定日12週以内の妊婦(引用5)
 
アスピリン含有大衆薬の内服鎮痛・解熱薬・抗リウマチ薬についてFDAはその医療用表示としての最終規則を1998年公示した。
この内容は以下の通り「妊娠中の使用に関する警告」があり、これに準拠した。
「妊婦は、明らかに必要な場合にのみ、アスピリンを服用すること。胎児心血管系に対して抗炎症薬には既知の作用があるので(動脈管の閉鎖)、妊娠第三期での使用を避けること。サリチル酸製剤は、母体と新生児の止血メカニズムへの影響、出生児体重の減少及び周産期死亡に関係する。」(引用7)
 
(6)低出生体重児、新生児又は乳児(引用6)
 
川崎病は、4歳以下の小児に好発する疾患だが、低出生体重児、新生児又は乳児では、錠剤の嚥下が不能であることから、禁忌である。なお、錠剤の嚥下が困難な患児や厳密な用量調節が必要とされる患児などでは、結晶、粒又は粉末の日本薬局方アスピリンがある。(引用7)
 
 
【引用】
1)バファリン配合錠A81電子添文 2022年5月改訂(第3版) 2.禁忌 2.1
2)バファリン配合錠A81電子添文 2022年5月改訂(第3版) 2.禁忌 2.2
3)バファリン配合錠A81電子添文 2022年5月改訂(第3版) 2.禁忌 2.3
4)バファリン配合錠A81電子添文 2022年5月改訂(第3版) 2.禁忌 2.4
5)バファリン配合錠A81電子添文 2022年5月改訂(第3版) 2.禁忌 2.5
6)バファリン配合錠A81電子添文 2022年5月改訂(第3版) 2.禁忌 2.6
7)バファリン配合錠A81インタビューフォーム 2022年5月改訂(改訂第7版) VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目 2.禁忌内容とその理由
8)岡崎太郎 他: 診療. 1967; 20: 231-244 [BF-0155]
9)Davenport H. W.: Gastroenterology. 1966 ; 50 (4) : 487-499 [BF-0042]
10)内藤裕二 他: Pharma Medica. 1997 ; 15 (7) : 101-105 [BF-0202]
11)Vaananen P. M. et al.: Am. J. Physiol.1991; 261 (3-Pt.1): G470-G475 [BF-0145]
12)Smith M. J. H.: J. Pharm. Pharmacol. 1950 ; 2 (7) : 439-443 [BF-0027]
13)Vane J. R.: Nature. 1971; 231 (25) : 232-235 [BF-0053]
14)Szczeklik A. et al.: Br. Med. J. 1975; 1 (5949): 67-69 [BF-0066]
15)Szczeklik A. et al.: J. Allergy Clin. Immunol. 1977; 60 (5) : 276-284 [BF-0073]
 
【更新年月】
2022年6月

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