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  • No : 648
  • 公開日時 : 2018/07/17 00:00
  • 更新日時 : 2022/07/22 08:50
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【バファリン】 臨床成績について教えてください。

【バファリン】 
 
臨床成績について教えてください。

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回答

電子添文の17.臨床成績には、以下の記載があります。
 
<有効性及び安全性に関する試験>
■海外臨床試験(慢性安定狭心症に対する効果)
スウェーデンで安定狭心症2,035名について、「プラセボ+ソタロール」を対照に「アスピリン(75mg/日)+ソタロール」の有効性が検討された結果、「心筋梗塞+突然死」が有意に減少した。(引用1、2)
 
■海外臨床試験(不安定狭心症に対する効果)
アメリカで不安定狭心症1,266名についてアスピリン(324mg/日)の有効性が検討された結果、「死亡+心筋梗塞」や非致死的心筋梗塞がアスピリン群で有意に抑制された。(引用3、4)
スウェーデンで「不安定狭心症+non-Q心筋梗塞」796名についてアスピリン(75mg/日)の有効性が検討された結果、「死亡+心筋梗塞」が有意に抑制された。(引用3、5)
出血性の副作用はまれで軽度であったが、消化管障害は3ヵ月後に増加した。(引用3)
 
■海外臨床成績(心筋梗塞の再発防止に対する効果)
抗血小板薬の無作為化比較臨床試験のメタアナリシスは、アスピリンに代表される抗血小板薬が、高リスク患者の脳卒中、心筋梗塞及び血管死(以下、血管事故という)発生リスクを有意に減少することを示した。アスピリンの至適用量は75~325mg/日であった。(引用6、7)
 
■国内臨床試験(心筋梗塞の再発防止に対する効果)
国内の急性心筋梗塞の患者723名を対象とした無作為化比較臨床試験では、心筋梗塞の再発がアスピリン81mg/日群で有意に抑制された。アスピリンの副作用は、消化管の不快症状4例、消化管出血1例及び出血異常2例であった。(引用8、9)
 
■海外臨床試験(急性心筋梗塞に対する効果)
急性心筋梗塞の17,187名を対象として、イギリスで実施された無作為化比較臨床試験(ISIS-2)では、アスピリン(162.5mg/日)を5週間投与した結果、アスピリン群の血管死、非致死的心筋梗塞及び非致死的脳梗塞が有意に減少した。(引用10、11)
 
■海外臨床試験(虚血性脳血管障害(一過性脳虚血発作(TIA)、脳梗塞)に対する効果)
TIAあるいは軽度の虚血性脳卒中の患者1,360例について低用量のアスピリン(75mg/日)の有効性を検討したスウェーデンの大規模臨床試験(SALT)の結果、「脳卒中+死亡」は有意に減少し、脳卒中、TIA、心筋梗塞の発症も減少した。消化管出血の副作用はアスピリン群で有意に多かった。また、抗血小板薬の無作為化比較臨床試験のメタアナリシスは、アスピリンに代表される抗血小板薬が、高リスク患者の血管事故発生のリスクを有意に減少することを示した。アスピリンの至適用量は75~325mg/日であった。(引用7、12、13)
 
■海外臨床試験(冠動脈バイパス術(CABG)あるいは経皮経管冠動脈形成術(PTCA)施行後における血栓・塞栓形成の抑制に対する効果)抗血小板薬の無作為化比較臨床試験のメタアナリシスは、アスピリンに代表される抗血小板薬がPTCA、CABGなどの心血管術後の血管事故発生リスクを有意に減少することを示した。(引用7、14、15)
 
■国内臨床試験(川崎病に対する効果)
川崎病患者306例を対象として、川崎病の急性期治療に対するアスピリン療法(50mg/kg、分2)、フルルビプロフェン療法及びプレドニゾロン+ジピリダモール療法の間で、冠動脈異常所見出現頻度を比較したプロスペクティブ研究の結果、30病日、60病日のいずれの時点でもアスピリン療法が他の療法より優れていた。副作用による投与中止は肝機能障害6例、汎血球減少症1例があった。さらに、60病日の時点で冠動脈後遺症を残していた症例を対象とした発病後1年及び2年の追跡調査成績でも、アスピリン群が他の2群に対して成績が優れる傾向にあった。(引用16、17、18)
 
 
【引用】
1)バファリン配合錠A81電子添文 2022年5月改訂(第3版) 17.臨床成績 17.1有効性及び安全性に関する試験 17.1.1海外臨床試験(慢性安定狭心症に対する効果)
2)SAPAT: Lancet. 1992 ; 340 (8833) : 1421-1424 [BF-0006]
3)バファリン配合錠A81電子添文 2022年5月改訂(第3版) 17.臨床成績 17.1有効性及び安全性に関する試験 17.1.2海外臨床試験(不安定狭心症に対する効果)
4)Lewis H.D. Jr. et al.: N. Engl. J. Med. 1983; 309 (7) : 396-403 [BF-0007]
5)The RISC Group :Lancet. 1990 ; 336 (8719) : 827-830 [BF-0008]
6)バファリン配合錠A81電子添文 2022年5月改訂(第3版) 17.臨床成績 17.1有効性及び安全性に関する試験 17.1.3海外臨床成績(心筋梗塞の再発防止に対する効果)
7)Antiplatelet Trialists’ Collaboration: Br. Med. J. 1994; 308 (6921) : 81-106 [BF-0009]
8)バファリン配合錠A81電子添文 2022年5月改訂(第3版) 17.臨床成績 17.1有効性及び安全性に関する試験 17.1.4国内臨床試験(心筋梗塞の再発防止に対する効果)
9)Yasue H. et al.: Am. J. Cardiol. 1999; 83 (9) : 1308-1313 [BF-0010]
10)バファリン配合錠A81電子添文 2022年5月改訂(第3版) 17.臨床成績 17.1有効性及び安全性に関する試験 17.1.5海外臨床試験(急性心筋梗塞に対する効果)
11)ISIS-2 Collaborative Group: Lancet. 1988 ; 2 (8607) : 349-360 [BF-0011]
12)バファリン配合錠A81電子添文 2022年5月改訂(第3版) 17.臨床成績 17.1有効性及び安全性に関する試験 17.1.6海外臨床試験(虚血性脳血管障害(一過性脳虚血発作(TIA)、脳梗塞)に対する効果)
13)The SALT Collaborative Group: Lancet. 1991; 338 (8779) : 1345-1349 [BF-0012]
14)バファリン配合錠A81電子添文 2022年5月改訂(第3版) 17.臨床成績 17.1有効性及び安全性に関する試験 17.1.7 海外臨床試験(冠動脈バイパス術(CABG)あるいは経皮経管冠動脈形成術(PTCA)施行後における血栓・塞栓形成の抑制に対する効果)
15)Antiplatelet Trialists’Collaboration: Br. Med. J. 1994 ; 308 (6922) : 159-168 [BF-0013]
16)バファリン配合錠A81電子添文 2022年5月改訂(第3版) 17.臨床成績 17.1有効性及び安全性に関する試験 17.1.8国内臨床試験(川崎病に対する効果)
17)草川三治 他: 日本小児科学会雑誌. 1983; 87 (12) : 2486-2491 [BF-0014]
18)浅井利夫 他: 小児科. 1985 ; 26 (9) : 995-1004 [BF-0015]
 
【更新年月】
2022年6月

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