インタビューフォームには、吸収に関して以下の記載があります。
日本人健康成人(単回投与)(010 試験) (引用1)
日本人健康成人にペランパネル 2~8mg を絶食下単回経口投与したときの血漿中濃度推移を図に示し、薬物動態パラメータを表に示した。(引用2)
<外国人のデータ>(017試験) (引用3)
外国人健康成人10例を対象に、ペランパネル8mgの単回経口投与後45分に14C-ペランパネル10μg(約200nCi)を静脈内投与したときの絶対的バイオアベイラビリティを検討した。14C-ぺランパネル濃度の定量値が得られた5例の被験者を対象に、バイオアベイラビリティを算出した結果、116±9.42%(Mean±S.D、最小値105%、最大値129%)であった。(引用4)
(注)承認された本剤の1日投与量は2~12mgである。
電子添文には、分布、代謝及び排泄など薬物動態に関して以下の記載があります。
16.薬物動態
16.3 分布(引用5)
16.3.1 血漿蛋白結合率(in vitro、ヒト血漿、濃度20~2000ng/mL)は95~96%であった。(引用6)
16.3.2 ラットにペランパネル(14C標識体)1mg/kgを単回経口投与したとき、組織中放射能濃度はほとんどの組織で投与1時間後に最高値を示し、投与1週間後までにほとんどの組織で定量下限未満となったが、大動脈では投与3週間後においても投与6時間後と同程度の放射能が検出された。ペランパネル又は代謝物が大動脈の主にエラスチンに共有結合したと考えられているが、結合したペランパネル由来の分子種は特定されていない。(引用7)
16.4 代謝(引用8)
ペランパネルの主代謝経路はピリジン環、ベンゼン環、ベンゾニトリル環における酸化反応とそれに続く抱合反応である。酸化反応に関与する主なチトクロームP450分子種はCYP3Aである。ペランパネルは血中で主に未変化体として存在する。(引用9、10)
16.5 排泄(引用11)
健康成人男性8名(24~49歳)に14C-ペランパネル約4mgを単回経口投与したとき、投与後768時間までに投与放射能の28%が尿中から、69%が糞中から回収された(外国人データ)。(引用9)
(注)承認された本剤の1日投与量は2~12mgである。
【引用】
1)フィコンパ錠2mg・4mg・細粒1%インタビューフォーム 2020年9月改訂(改訂第6版) VII.薬物動態に関する項目
1.血中濃度の推移 (2)臨床試験で確認された血中濃度 1)日本人健康成人(単回投与)(010 試験)
2)社内資料:健康成人男性(日本人)を対象とした用量漸増単回投与試験CTD 2.7.6.10[FYC-0001]
3)フィコンパ錠2mg・4mg・細粒1%インタビューフォーム 2020年9月改訂(改訂第6版)VII.薬物動態に関する項目 4.吸収
4)社内資料:健康成人を対象とした絶対的バイオアベイラビリティ検討試験CTD 2.7.6.3[FYC-0037]
5)フィコンパ錠2mg・4mg・細粒1%電子添文 2024年2月改訂(第5版) 16.薬物動態 16.3分布
6)社内資料:ペランパネルのin vitroヒト血漿蛋白結合率CTD2.6.4.4.3[FYC-0006]
7)社内資料:ラットにペランパネルを単回投与したときの組織分布CTD2.6.4.4.1[FYC-0007]
8)フィコンパ錠2mg・4mg・細粒1%電子添文 2024年2月改訂(第5版) 16.薬物動態 16.4代謝
9)社内資料:マスバランス試験CTD2.7.6.40[FYC-0002]
10)社内資料:ペランパネルのin vitro代謝CTD2.6.4.5.2)[FYC-0008]
11)フィコンパ錠2mg・4mg・細粒1%電子添文 2024年2月改訂(第5版) 16.薬物動態 16.5排泄
【更新年月】
2024年7月