電子添文には、薬物動態に関する以下の記載があります。
16. 薬物動態
16.3 分布(引用1)
In vitro 試験におけるエリブリン(100~1,000ng/mL)のヒト血漿蛋白結合率は48.92~65.07%であった。(引用2)
ラットに14C標識エリブリン酢酸塩0.75mg/kgを単回静脈内投与したとき、投与後7日目までに多くの組織に放射能が分布していた。特に、肺、膀胱、腎皮質、腎髄質、肝臓、脾臓、甲状腺、胃、唾液腺で高い放射能が認められ、中枢神経系では低かった。
イヌに14C標識エリブリン酢酸塩0.08mg/kgを単回静脈内投与したとき、血液中放射能/血漿中放射能の比は0.94~1.25であった。(引用3)
16.4 代謝(引用4)
固形がん患者6例に14C標識体を単回静脈内投与したとき、血漿中の放射能の大部分が未変化体であった。また、投与後168時間までに尿糞中に排泄された放射能の78.6%が未変化体であった(外国人データ)。(引用5)
In vitro 試験の結果から、CYP3A4が主にエリブリンの代謝に寄与すると考えられた。 (引用6)
16.5 排泄(引用7)
固形がん患者6例に14C標識体を単回投与したとき、投与後168時間までに、投与した放射能の8.9%が尿中に、77.6%が糞中に排泄された。尿糞中の放射能のうち、78.6%が未変化体として排泄された(外国人データ)。 (引用5)
なお、本剤の承認された効能又は効果は以下の通りです。
4. 効能又は効果(引用8)
手術不能又は再発乳癌、悪性軟部腫瘍
【引用】
1)ハラヴェン静注1mg電子添文 2022年1月改訂(第1版) 16. 薬物動態 16.3 分布
2)社内資料:エリブリンメシル酸塩の血漿たん白結合(2011年4月22日承認、CTD 2.6.4.4.3)[HAL-0051]
3)社内資料:14C-エリブリン酢酸塩由来放射能の分布(ラット、イヌ)(2011年4月22日承認、CTD 2.6.4.4.2.2)[HAL-0052]
4)ハラヴェン静注1mg電子添文 2022年1月改訂(第1版) 16. 薬物動態 16.4 代謝
5)社内資料:固形がん患者を対象としたマスバランス試験(外国試験)(2011年4月22日承認、CTD 2.7.6.4)[HAL-0053]
6)社内資料:エリブリンメシル酸塩のin vitro 代謝(2011年4月22日承認、CTD 2.6.4.5.3)[HAL-0054]
7)ハラヴェン静注1mg電子添文 2022年1月改訂(第1版) 16. 薬物動態 16.5 排泄
8)ハラヴェン静注1mg 電子添文 2022年1月改訂(第1版) 4. 効能又は効果
【更新年月】
2025年2月