インタビューフォームには、食事の影響に関する以下の記載があります。
■併用注意とその理由(引用1)
・タンニン酸を含有する食品との相互作用について
本剤では、タンニン酸を含有する食品により吸収が阻害されたとの報告はないが、鉄剤服用に際し、緑茶、コーヒー等のタンニン酸を含有する飲料を摂取した場合、タンニン酸と鉄が高分子キレートを形成し吸収が阻害されることが報告されている。硫酸鉄水和物製剤では、鉄剤とタンニン酸又は緑茶を同時服用したところ、鉄吸収率はタンニン酸で約 1/2、緑茶で 2/3に低下したとの臨床報告がある。(引用2)
本剤では、in vitroでクエン酸第一鉄ナトリウムとタンニン酸を混合し、分子量10,000以下を限外ろ過した結果、4時間後で約 45%、24 時間後で約 50%の高分子鉄キレートを形成したとの報告がある一方、フェリチン低値(50ng/mL以下)被験者において、クエン酸第一鉄ナトリウムを水と緑茶による服用を検討した結果、鉄吸収と貧血改善効果に影響しないとの報告もある。(引用3、4、5)
【引用】
1)フェロミア錠50mg・顆粒8.3%インタビューフォーム 2024年4月改訂(第11版) VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目 7.相互作用 (2)併用注意とその理由(解説)
2)渡辺晃伸ら:内科.1968;21 (1):149 [FEA-0136]
3)下園拓郎ら : 新薬と臨床. 1988 ; 37 (6) : 1030-1034 [FEA-0051] (本研究はエーザイ株式会社の支援を受けて実施された。)
4)本屋敏郎ら : Prog. Med.. 1989 ; 9 (3) : 1293-1296 [FEA-0062]
5)溝口秀明ら : 診療と新薬. 1989 ; 26 (8) : 1373-1378 [FEA-0070]
【更新年月】
2024年8月