電子添文には妊婦、産婦、授乳婦等に関する注意事項は設定されていません。(引用1)
参考として、電子添文には、妊婦の副作用に関する以下の記載があります。(引用2、3)
17.臨床成績
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 臨床効果
(参考)
医薬品の使用成績調査の実施方法に関するパイロットスタディにおいて、対象545例について妊婦と非妊婦の副作用発現頻度を比較したところ、差は認められませんでした。
また、使用成績調査について、胎児・新生児の追跡調査を行った結果、特に問題は認められませんでした。
妊娠、非妊娠別副作用発現率
また、電子添文には、胎児への移行について以下の記載があります。(引用4、5)
16.薬物動態
16.3 分布
16.3.1 胎児への移行
母体から胎児への鉄の移行については、胎盤の生理的調節機能が働いてトランスフェリン鉄として移行される。即ち、母体のトランスフェリン鉄は、胎盤組織内に入り胎盤フェリチンとなる。次に胎盤を通過し、胎児トランスフェリン鉄となる。なお、本薬は動物実験(妊娠ラット)において、血中、胎盤、胎児、羊水中への吸収、移行が類薬(硫酸鉄水和物)に比べて良好であった。
【引用】
1)フェロミア錠50mg・顆粒8.3%電子添文 2023年7月改訂(第1版) 9.特定の背景を有する患者に関する注意
2)フェロミア錠50mg・顆粒8.3%電子添文 2023年7月改訂(第1版)17.臨床成績 17.1有効性及び安全性に関する試験17.1.1 臨床効果
3)佐伯俊学ら:医薬品研究, 1992;S:137-150 [FEA-0095](本研究はエーザイ株式会社の支援を受けて実施された。)
4)フェロミア錠50mg・顆粒8.3%電子添文 2023年7月改訂(第1版)16.薬物動態16.3分布16.3.1 胎児への移行
5)有吉敏彦ら:薬物動態, 1995;10:830-836 [FEA-0123] (本研究はエーザイ株式会社の支援を受けて実施された。)
【更新年月】
2024年2月