電子添文には肝機能障害患者への投与について以下の記載があります。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
2.2 重度の肝機能障害のある患者(引用1)
7. 用法及び用量に関連する注意
7.2 軽度及び中等度の肝機能障害のある患者に本剤を投与する場合は、ペランパネルとして1日1回2mgより開始し、その後2週間以上の間隔をあけて2mgずつ漸増すること。また、症状により2週間以上の間隔をあけて2mg以下ずつ適宜増減するが、軽度の肝機能障害のある患者については1日最高8mg、中等度の肝機能障害のある患者については1日最高4mgまでとする。(引用2)
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.3 肝機能障害患者(引用3)
9.3.1 重度の肝機能障害のある患者
重度の肝機能障害のある患者では投与しないこと。ペランパネルの血中濃度が上昇するおそれがある。
9.3.2 軽度及び中等度の肝機能障害のある患者
ペランパネルのクリアランスが低下し、消失半減期が延長することがある。
16. 薬物動態
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.2 肝機能障害患者(経口製剤における試験成績)(引用4)
軽度(Child-Pugh A群)及び中等度(Child-Pugh B群)の成人の肝機能障害患者それぞれ6例にペランパネル1mgを摂食下単回経口投与したとき、それぞれの被験者背景に対応する健康成人と比較して非結合型ペランパネルのAUC(0-inf)はそれぞれ81%及び228%増加、みかけのクリアランスは45%及び70%低下した。t1/2は軽度及び中等度の肝機能障害患者でそれぞれ306時間及び295時間、対照となる健康成人ではそれぞれ125時間及び139時間であり、肝機能障害患者で延長が見られた。重度(Child-Pugh C群)の肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない(外国人データ)。(引用5)
【引用】
1)フィコンパ点滴静注用2mg電子添文 2024年1月作成(第1版) 2. 禁忌2.2
2)フィコンパ点滴静注用2mg電子添文 2024年1月作成(第1版) 7. 用法及び用量に関連する注意 7.2
3)フィコンパ点滴静注用2mg電子添文 2024年1月作成(第1版) 9. 特定の背景を有する患者に関する注意 9.3 肝機能障害患者
4)フィコンパ点滴静注用2mg電子添文 2024年1月作成(第1版) 16. 薬物動態 16.6 特定の背景を有する患者 16.6.2 肝機能障害患者
5)社内資料:肝機能障害患者における薬物動態試験(2016年3月28日承認、CTD 2.7.6.15)[FYC-0011]
【作成年月】
2024年1月