電子添文には腎機能障害患者への投与について以下の記載があります。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 腎機能障害のある患者又は透析中の末期腎障害患者(引用1)
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合のみ投与すること。添加剤であるSBECD*の尿細管への影響により腎機能障害が悪化するおそれがある。また、ペランパネルの代謝物の排泄が遅延するおそれがある。重度の腎機能障害のある患者又は透析中の末期腎障害患者を対象とした臨床試験は実施していない。
*スルホブチルエーテルβ-シクロデキストリンナトリウム
16. 薬物動態
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者(経口製剤における試験成績)(引用2)
プラセボ対照試験でペランパネル12mg/日までの用量を投与された日本人を含む患者(部分発作又は強直間代発作)を対象とした母集団薬物動態解析において、ペランパネルのみかけのクリアランスにクレアチニンクリアランス(範囲:38.6~160mL/min)の有意な影響は認められなかった。(引用3)
【関連情報】
電子添文には腎機能に対する影響について以下の記載があります。
8. 重要な基本的注意
8.8 添加剤であるSBECDの尿細管への影響により腎機能の悪化等を引き起こすおそれがあるので、患者の状態を十分に観察すること。本剤をやむを得ず長期間投与する場合には定期的に腎機能検査を行うこと。(引用4)
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.7 小児等
9.7.2 低体重の小児に対して本剤を投与する場合は、慎重に投与すること。添加剤であるSBECDにより、腎機能の悪化等を引き起こすおそれがある。(引用5)
【引用】
1)フィコンパ点滴静注用2mg電子添文 2024年1月作成(第1版) 9. 特定の背景を有する患者に関する注意 9.2 腎機能障害患者 9.2.1 腎機能障害のある患者又は透析中の末期腎障害患者
2)フィコンパ点滴静注用2mg電子添文 2024年1月作成(第1版) 16. 薬物動態 16.6 特定の背景を有する患者 16.6.1 腎機能障害患者
3)社内資料:プラセボ対照試験で日本人を含む部分発作又は強直間代発作を有するてんかん患者を対象とした母集団薬物動態解析(2016年3月28日承認、CTD 2.7.2.2.2.6.4)[FYC-0010]
4)フィコンパ点滴静注用2mg電子添文 2024年1月作成(第1版) 8. 重要な基本的注意 8.8
5)フィコンパ点滴静注用2mg電子添文 2024年1月作成(第1版) 9. 特定の背景を有する患者に関する注意 9.7 小児等 9.7.2
【作成年月】
2024年1月