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医療用医薬品一覧
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電子添文には、相互作用について以下の記載があります。
10. 相互作用(引用1)
ペランパネルは主として薬物代謝酵素CYP3Aで代謝される。
10.2 併用注意(併用に注意すること)
注:表中の番号は電子添文の各項目を示しています。
電子添文には、CYP3Aを誘導する抗てんかん薬との併用について、以下の記載があります。
6. 用法及び用量(一部抜粋)(引用2)
ペランパネルの経口投与に先立ち本剤を投与する場合:
<部分発作(二次性全般化発作を含む)に用いる場合>
[併用療法]
通常、成人及び12歳以上の小児にはペランパネルとして1日1回2mgの投与より開始し、その後1週間以上の間隔をあけて2mgずつ漸増し、本剤の代謝を促進する抗てんかん薬を併用しない場合の維持用量は1日1回4~8mg、併用する場合の維持用量は1日1回8~12mgとし、30分以上かけて点滴静脈内投与する。
通常、4歳以上12歳未満の小児にはペランパネルとして1日1回2mgの投与より開始し、その後2週間以上の間隔をあけて2mgずつ漸増し、本剤の代謝を促進する抗てんかん薬を併用しない場合の維持用量は1日1回4~8mg、併用する場合の維持用量は1日1回8~12mgとし、90分かけて点滴静脈内投与する。
<強直間代発作に用いる場合>
[併用療法]
通常、成人及び12歳以上の小児にはペランパネルとして1日1回2mgの投与より開始し、その後1週間以上の間隔をあけて2mgずつ漸増し、本剤の代謝を促進する抗てんかん薬を併用しない場合の維持用量は1日1回8mg、併用する場合の維持用量は1日1回8~12mgとし、30分以上かけて点滴静脈内投与する。
7. 用法及び用量に関連する注意(引用3)
<全効能共通>
7.1 本剤の代謝を促進する抗てんかん薬(カルバマゼピン、フェニトイン、ホスフェニトイン)との併用により本剤の血中濃度が低下することがあるので、本剤の投与開始時、投与中又は本剤からペランパネル経口製剤に切り替える時にカルバマゼピン、フェニトイン又はホスフェニトインを投与開始又は投与中止する際には、慎重に症状を観察し、必要に応じて1日最高投与量である12mgを超えない範囲で適切に用量の変更を行うこと。
16. 薬物動態
16.7 薬物相互作用
16.7.1 抗てんかん薬(経口製剤における試験成績)(引用4)
(1) 健康成人14名において、カルバマゼピン300mgを1日2回反復経口投与時にペランパネル2mgを単回経口投与したとき、単独投与時と比較してペランパネルのCmax、AUC(0-inf)及びt1/2はそれぞれ26%低下、67%減少及び56%短縮し、みかけのクリアランスは203%増加した(外国人データ)。(引用5)
(2) 母集団薬物動態解析において、ペランパネルの定常状態の血漿中濃度に及ぼす他の抗てんかん薬の影響、及び他の抗てんかん薬の血漿中濃度に及ぼすペランパネルの影響について検討した。(引用6、7)
結果は下記のとおりである。
表 抗てんかん薬との相互作用の一覧表a)
【関連情報】
8. 重要な基本的注意(引用8)
8.4 本剤を増量した場合に易刺激性、攻撃性・敵意、不安等の精神症状、運動失調(ふらつき)等が多く認められ、特にペランパネルの代謝を促進する抗てんかん薬(カルバマゼピン、フェニトイン、ホスフェニトイン)を併用しない患者では多く認められるため、患者の状態を慎重に観察すること。
インタビューフォームには、CYP3Aを誘導する抗てんかん薬との相互作用について以下の記載があります。
■併用注意とその理由(引用9)
(解説)
<カルバマゼピン、フェニトイン、ホスフェニトインナトリウム水和物>
健康成人を対象とした臨床薬理試験の結果、CYP3A誘導作用を有するカルバマゼピンとの併用によりペランパネル経口製剤のみかけのクリアランスは2倍に増加した。また、てんかん患者を対象としたペランパネル経口製剤の臨床試験の母集団薬物動態解析において、カルバマゼピン及びフェニトイン併用によってペランパネルの血漿中濃度はそれぞれ66%及び49%低下した。本剤とカルバマゼピン、フェニトイン(プロドラッグであるホスフェニトインナトリウム水和物を含む)を併用する場合には注意を要する。
■用法及び用量の設定経緯・根拠
・ペランパネルの経口投与に先立ち本剤を投与する場合(引用10)
健康成人を対象とした臨床薬理試験(050試験)の結果に基づいて、ペランパネル経口製剤の用法及び用量に準じて用法及び用量を設定した。
■用法及び用量に関連する注意(引用11)
(解説)
健康成人を対象とした臨床薬理試験(006試験)の結果、CYP3A誘導作用を有する抗てんかん薬であるカルバマゼピンとの併用によりペランパネル経口製剤のみかけのクリアランスは203%に増加した。また、てんかん患者を対象としたペランパネル経口製剤の臨床試験の母集団薬物動態解析において、カルバマゼピン及びフェニトイン併用によってペランパネルの血漿中濃度はそれぞれ66%及び49%低下した。このため、本剤の使用時にCYP3A誘導作用を有する抗てんかん薬の併用投与を開始又は中止する際には、慎重に症状を観察し、必要に応じて1日最高用量である12mgを超えない範囲で適切に用量の変更を行うこととした。本剤との併用の可能性があることから、注射剤のホスフェニトインも併記している。
■重要な基本的注意とその理由(引用12)
(解説)
ペランパネル経口製剤の臨床試験において、ペランパネルの代謝を促進する抗てんかん薬(カルバマゼピン、フェニトイン)を併用しない場合、併用している場合と比較し易刺激性、攻撃性・敵意、不安等の精神症状、運動失調(ふらつき)等の発現が高い傾向が認められており、これらの薬剤を併用する際には、特に注意が必要と考えられることから設定した。また、フェニトインのプロドラッグであるホスフェニトインも合わせて注意喚起することとした。
【引用】
1)フィコンパ点滴静注用2mg電子添文 2024年4月改訂(第2版) 10. 相互作用
2)フィコンパ点滴静注用2mg電子添文 2024年4月改訂(第2版) 6. 用法及び用量
3)フィコンパ点滴静注用2mg電子添文 2024年4月改訂(第2版) 7. 用法及び用量に関連する注意 7.1
4)フィコンパ点滴静注用2mg電子添文 2024年4月改訂(第2版) 16. 薬物動態 16.7 薬物相互作用 16.7.1 抗てんかん薬
5)社内資料:薬物相互作用試験(カルバマゼピン)(2016年3月28日承認、CTD 2.7.6.17) [FYC-0012]
6)社内資料:プラセボ対照試験で日本人を含む部分発作又は強直間代発作を有するてんかん患者を対象とした母集団薬物動態解析(2016年3月28日承認、CTD 2.7.2.2.2.6.4) [FYC-0010]
7)社内資料:プラセボ対照試験で部分発作を有するてんかん患者を対象とした母集団薬物動態解析(2016年3月28日承認、CTD 2.7.2.2.2.6.3) [FYC-0013]
8)フィコンパ点滴静注用2mg電子添文 2024年4月改訂(第2版) 8. 重要な基本的注意 8.4
9)フィコンパ点滴静注用2mgインタビューフォーム 2024年4月改訂(第2版) VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目 7.相互作用 (2)併用注意とその理由
10)フィコンパ点滴静注用2mgインタビューフォーム 2024年4月改訂(第2版) V.治療に関する項目 3.用法及び用量 (2)用法及び用量の設定経緯・根拠
11)フィコンパ点滴静注用2mgインタビューフォーム 2024年4月改訂(第2版) V.治療に関する項目 4.用法及び用量に関連する注意
12)フィコンパ点滴静注用2mgインタビューフォーム 2024年4月改訂(第2版) VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目 5.重要な基本的注意とその理由
【更新年月】
2025年5月