電子添文及びインタビューフォームには、腎機能障害の患者への投与に関する以下の記載があります。
■腎機能障害患者
少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに、頻回に心電図検査を実施すること。本剤は腎臓からの排泄により体内から消失する薬剤であり、血中濃度が高くなりやすい。[8.1、16.5参照]注(引用1)
■重篤な腎機能障害患者
血中濃度が高くなりやすい。本剤は腎臓から排泄されるため、過量投与になるおそれがある。
[7.1、8.1、16.5参照]注(引用2)
また、用法及び用量に関連する注意に、以下の記載があります。
重篤な腎障害(クレアチニンクリアランスが20mL/min以下)をともなう患者では、血漿中濃度が予測以上に上昇する可能性があるので、1日量として100mg(1回50mg、1日2回)を超えないことが望ましい。[9.2.1、16.5参照]注(引用3)。
注:文中の番号は電子添文の各項目を示しています。
【関連情報】
(解説)
■腎機能障害患者
本剤は腎臓からの排泄により体内から消失する薬剤であり、血中濃度が高くなりやすい。(引用4)
■重篤な腎機能障害患者
本剤は腎に未変化体として約30%が移行する。従って、重篤な腎機能障害の患者では、腎排泄の遅延により血中濃度が予測以上に上昇する可能性があることから、上記のような記載とした。(引用4)
【引用】
1)タンボコール錠50mg・錠100mg・細粒10%電子添文 2021年12月改訂(第1版) 9.特定の背景を有する患者に関する注意 9.2腎機能障害患者
2)タンボコール錠50mg・錠100mg・細粒10%電子添文 2021年12月改訂(第1版) 9.特定の背景を有する患者に関する注意 9.2腎機能障害患者 9.2.1重篤な腎機能障害患者
3)タンボコール錠50mg・錠100mg・細粒10%電子添文 2021年12月改訂(第1版) 7.用法及び用量に関連する注意 7.1
4)タンボコール錠50mg・錠100mg・細粒10%インタビューフォーム 2022年9月改訂(第13版) VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目 6.特定の背景を有する患者に関する注意 (2)腎機能障害患者
【作成年月】
2023年2月