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  • No : 17990
  • 公開日時 : 2022/11/11 20:16
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【アザクタム】 静脈内注射においては、どのくらいの投与時間、投与速度で行えばよいですか?

【アザクタム】 
 
静脈内注射においては、どのくらいの投与時間、投与速度で行えばよいですか?
 
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回答

電子添文7.適用上の注意には、
「静脈内大量投与により血管痛、静脈炎、灼熱感を起こすことがあるので、これを予防するために注射液の調製、注射部位、注射方法等について十分注意し、その注射の速度はできるだけ遅くすること。」と記載しております。特に投与時間、投与速度の規定はありません。(引用1)
 
ご参考として、各種疾患の文献に記されているアザクタムの投与方法(希釈方法と投与時間)は、以下になります。
 
 [成人]
・Pharmacokinetics and Safety of Azthreonam in Healthy Japanese Volunteers健常成人 薬物動態試験(引用2)
1gを250 mL生食水で溶解し、1時間点滴
・呼吸器感染症に対するAztreonamとCefoperazoneとの薬効比較試験成績(引用3)
1回1g、生食もしくは5%ぶどう糖液100~300mLに溶解し、 約1時間点滴、1日2回投与
・造血器腫瘍に続発する重症感染症に対するAztreonamの臨床効果の検討(引用4)
1回1gないし2g、生食水か5%ぶどう糖液 250mLに溶解、1時間点滴、1日2回投与
・複雑性尿路感染症に対するAztreonamとCefoperazoneの比較検討(引用5)
1回1g、生食水か5%ぶどう糖液100~300mL 1時間かけて点滴、1日2回投与 
 
 [小児]
・点滴静注法によるAztreonamの臨床的研究(引用6)
1回1g点滴用ボトル使用(現在、包装にボトル製剤はございません) し、生食水100 mLに溶解、 約30分間点滴 、1日2回投与
・Aztreonamの薬物動態と投与計画に関する解析(引用7)
1回30mg/kg(9例中8例)、20mg/kg(9例中1例) 30分および1時間の点滴
 
■用法・用量(引用8)
通常、成人には、1日1~2g(力価)を2回に分けて静脈内注射、点滴静注又は筋肉内注射する。ただし、通常、淋菌感染症及び子宮頸管炎には、1日1回1~2g(力価)を筋肉内注射又は静脈内注射する。
通常、小児には、1日40~80mg(力価)/kgを 2~4 回に分けて静脈内注射又は点滴静注する。
なお、年齢、症状に応じて適宜増減するが、難治性又は重症感染症には、成人では 1日量4 g(力価)まで増量し 2~4回に分けて投与し、小児では 1日量150mg(力価)/kgまで増量し 3~4 回に分けて投与する。
通常、未熟児、新生児には、1 回20mg(力価)/kgを生後3日までは1日2回、4日以降は1日2~3 回静脈内注射又は点滴静注する。
 
【関連情報】
■PK-PD理論に基づくアザクタムの用法・用量の設定に関して(引用9)
βラクタム薬に位置づけられるAZTはPK-PDパラメータにおいて、時間依存性に分類される薬剤です。
時間依存性抗菌薬は、血中濃度がMICを上回っている時間(Time above MIC※1※2が多いほど効果が高まる特徴があります。
菌種によっては、MIC値から1日の投与回数を増やす方がPK-PD理論上効果的となります。
※1 MIC(最小発育阻止濃度):抗菌力を示す指標で、対象菌の発育を抑制するのに必要な抗菌薬の最小の濃度
※2 Time above MIC:薬剤の血中薬物濃度がMICを超える時間の割合
 

【引用】
1)アザクタム0.5g・1g 注射用 電子添文 2020年 9 月改訂(第 9 版) 7.適用上の注意
2)Nakashima M他:臨床薬理 (1985) 16巻 2号 P.409-416[AZT-0045]
3)斉藤 篤、他:感染症学雑誌 (1985) 59巻 11号 P.1084-1120 [AZT-0289]
4)沢田博義、他:Prog.Med. (1985) 5巻 S.2号 P.2015-2020 [AZT-0151]
5)大森弘之、他:Jpn.J.Antibiot. (1986) 39巻 1号 P.24-56 [AZT-0292]
6)吉本正典、他:Jpn.J.Antibiot. (1985) 38巻 10号 P.2827-2837 [AZT-0094]
7)川崎平八郎、他:Jpn.J.Antibiot. (1989) 42巻 6号 P.1271-1278 [AZT-0513]
8)アザクタム0.5g・1g 注射用 電子添文 2020年 9 月改訂(第 9 版) 用法・用量
9)日本環境感染学会教育ツールVer.3(感染対策の基本項目改訂版) 09.抗菌薬の適正使用
効果的な抗菌薬の使用(2)
 http://www.kankyokansen.org/modules/education/index.php?content_id=5 (最終閲覧日:2022年8月1日)
 
【作成年月】
2022年11月
 

 
KW:静脈、点滴、投与方法

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