電子添文には用法及び用量に関する以下の記載があります。
6. 用法及び用量(引用1)
通常、成人には、腫瘍切除腔の大きさや形状に応じて、本剤8枚(カルムスチンとして61.6㎎)又は適宜減じた枚数を脳腫瘍切除術時の切除面を被覆するように留置する。
7. 用法及び用量に関連する注意(引用2)
7.1 本剤は、切除腔の大きさ・形状により、わずかに重なりあって留置することは可能であるが、組織表面と接しない切除腔に充填しないこと。
7.2 本剤を分割して使用した場合の有効性及び安全性は確立していない。
7.3 本剤を2回以上留置した場合の有効性及び安全性は確立していない。
【関連情報】
インタビューフォームには用法及び用量に関連する注意に関する以下の記載があります。(引用3)
(解説)
本剤の国内臨床試験成績及び海外臨床試験の成績を基に、「用法及び用量に関連する注意」の項を設け注意を記載した。
7.1 本剤を脳腫瘍切除腔内に無理に留置される可能性を否定できないことから、本剤を切除腔内に充填するのではなく、切除面を覆うように留置することを記載した(脳内留置の説明図参照)。なお、本剤の脳内留置方法については、「VIII.安全性に関する項目の11.適用上の注意」の項参照。
7.2 本剤承認時までの国内外の臨床試験では、開封時に半分に割れた本剤が使用可能とされていたものの、現時点では本剤を分割して使用した場合の有効性及び安全性に関する情報は得られていない。2分割した場合の薬剤の放出性は未分割製剤と同様であり、ほぼ半分に割れた本剤の使用は可能な場合もあると考えるものの、本剤を分割して使用した場合の有効性及び安全性は不明であり、本剤の小片による水頭症発現の可能性があることから、本剤の小片を使用しないことを記載した。
7.3 海外において本剤を再留置した例はあるものの、本邦での承認時において本剤を再留置した場合の有効性及び安全性に関する十分なデータは得られていない。本剤承認時までの臨床試験及び海外製造販売後における再手術又は剖検例において、40~232日後にウェハーの遺残を認めており、同一部位への再留置は特に注意する必要があると考え、本剤の再留置例は限定的であることについて、医療現場に適切に注意喚起及び情報提供する必要があることから記載した。
【引用】
1)ギリアデル脳内留置用剤7.7mg 電子添文 2023年3月改訂(第1版) 6. 用法及び用量
2)ギリアデル脳内留置用剤7.7mg 電子添文 2023年3月改訂(第1版) 7. 用法及び用量に関連する注意
3)ギリアデル脳内留置用剤7.7mg インタビューフォーム 2024年3月改訂(第11版) V.治療に関する項目 4.用法及び用量に関連する注意
【更新年月】
2024年11月