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医療用医薬品一覧
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1.実験的骨粗鬆症に対する改善作用
(1)40週齢のラットの両側卵巣を摘除し、低カルシウム飼料で3カ月間飼育することにより骨粗鬆症病態を作製した後、メナテトレノンの30及び100mg/kg/日を6カ月間経口投与すると大腿骨の破断強度、骨中カルシウム量及びハイドロキシプロリン量の低下が抑制されました。また卵巣摘除と同時にメナテトレノンの3及び30mg/kg/日の経口投与を開始し、6カ月間継続すると、骨破断強度、骨幹部中カルシウム量及びハイドロキシプロリン量の低下が抑制されました。(①)
(2)13週齢のラットの両側卵巣を摘除し、メナテトレノンの30mg/kg/日を8週間投与すると、海綿骨骨梁における三次元構造の連結性の減少が抑制されました。(②)
(3)ラットにおける副腎皮質ホルモン(プレドニゾロン10mg/kg/日、週3回)の4週間筋注後にみられる骨破断強度及び骨中カルシウム量の低下はメナテトレノンの21mg/kg/日の4週間経口投与により抑制されました。(③)
2.作用機序
(1)骨形成促進作用
ヒト骨芽細胞培養系において、メナテトレノン2.25×10-6mol/L は単独及び1,25(OH)2D3との共存下で石灰化を促進しました。また細胞層中のオステオカルシン量も1,25(OH)2D3の共存下で増加しました。(④⑤)
(2)骨吸収抑制作用
マウス頭頂骨の器官培養系において、メナテトレノンはIL‐1α,PGE2,PTH 及び1,25(OH)2D3により惹起される骨吸収を3×10-6~3×10-5mol/L の濃度で抑制しました。また、マウス骨髄細胞培養系において、メナテトレノンは1,25(OH)2D3による破骨細胞の分化誘導を3×10-6~3×10-5mol/Lの濃度で抑制しました。(⑥⑦)
(3)血清オステオカルシン濃度に対する作用
骨粗鬆症患者120名に対し、メナテトレノン45mg/日を2年間投与したところ、血清オステオカルシン濃度は上昇し、非カルボキシル化オステオカルシン濃度は低値を示しました。(⑧)
(参考)
・グラケーカプセル15mg 添付文書 2014年4月改訂(第10版)【薬効薬理】
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| 文献請求番号 |
① | Akiyama, Y. et al.: | Jpn. J. Pharmacol., | 62, | 145 | (1993) | KTZ-0794 |
② | Mawatari, T. et al.: | J. Bone Mineral Res., | 15, | 1810 | (2000) | KTZ-0953 |
③ | Hara, K. et al.: | Bone, | 14, | 813 | (1993) | KTZ-0796 |
④ | Koshihara, Y. et al.: | Calcif. Tissue Int., | 59, | 466 | (1996) | KTZ-0857 |
⑤ | Koshihara, Y. et al.: | J. Bone Mineral Res., | 12, | 431 | (1997) | KTZ-0865 |
⑥ | Hara, K. et al.: | J.Bone Mineral Res., | 8, | 535 | (1993) | KTZ-0799 |
⑦ | Akiyama, Y. et al.: | Eur. J. Pharmacol., | 263, | 181 | (1994) | KTZ-0801 |
⑧ | Shiraki, M. et al.: | J. Bone Mineral Res., | 15, | 515 | (2000) | KTZ-0942 |