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医療用医薬品一覧
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国際共同第Ⅲ相プラセボ対照比較試験[国際共同303試験](海外データ含む)では、副次評価項目において投与中止後の睡眠潜時、中途覚醒時間への影響を検討しており、デエビゴ最終投与後の2週間のフォローアップ期間中、プラセボを含む治験薬は投与されませんでした。結果は以下の通りでした。(引用1、2)
●スクリーニング期からフォローアップ期終了までの睡眠潜時の変化[副次評価項目]
睡眠日誌による主観的評価
投与終了後のフォローアップ期(14日間)中の睡眠潜時は、以下の図のように推移した。
●スクリーニング期からフォローアップ期終了までの中途覚醒時間の変化[副次評価項目]
投与終了後のフォローアップ期(14日間)中の中途覚醒時間は、以下の図のように推移した。
●スクリーニング期と比較したフォローアップ期中の睡眠潜時の悪化割合[副次評価項目]
フォローアップ期中の睡眠潜時が、スクリーニング期の睡眠潜時と比較して悪化した患者の割合は各群で以下の図の通りであった。
●スクリーニング期と比較したフォローアップ期中の中途覚醒時間の悪化割合[副次評価項目]
フォローアップ期中の中途覚醒時間が、スクリーニング期の中途覚醒時間と比較して悪化した患者の割合は各群で以下の図の通りであった。
また、フォローアップ期間中における安全性は以下の通りでした。
■フォローアップ期
投与期終了後の2週間のフォローアップ期中の有害事象発現率は、12ヵ月の投与期後の2群において、「デエビゴ5mg-デエビゴ5mg」群7.1%(16/226例)、「デエビゴ10mg-デエビゴ10mg」群5.4%(11/203例)、6ヵ月の投与期間後の2群において、「プラセボ-デエビゴ5mg」群11.2%(13/116例)、「プラセボ-デエビゴ10mg」群6.7%(7/110例)であった。
主な有害事象は、「デエビゴ5mg-デエビゴ5mg」群では、上気道感染2件、鼻咽頭炎1件、「デエビゴ10mg-デエビゴ10mg」群では尿路感染症2件、頭痛、AST増加、ALT増加、膀胱炎、鼻咽頭炎、咽頭炎 各1件、「プラセボ-デエビゴ5mg」群では、頭痛3件、AST増加2件、ALT増加、咽頭炎 各1件、「プラセボ-デエビゴ10mg」群では、上気道感染、尿路感染症、膀胱炎 各1件であった(4群の合計で2例以上発現した有害事象)。
フォローアップ期中、重篤および高度な有害事象、死亡例はなかった。
【関連情報】
国際共同第Ⅲ相プラセボ対照比較試験[国際共同303試験](海外データ含む)の試験概要は以下の通りです。(引用1、3、4)
デエビゴの承認された用法及び用量は、「通常、成人にはレンボレキサントとして1日1回5mgを就寝直前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日1回10mgを超えないこととする」です。(引用5)
また、国際共同第Ⅲ相プラセボ対照比較試験[国際共同303試験](海外データ含む)の安全性は以下の通りでした。(引用1)
■投与第1期
副作用発現率は、プラセボ群13.8%(44/319例)、デエビゴ5mg群24.8%(78/314例)、10mg群29.0%(91/314例)で
あった。
主な副作用は、プラセボ群では頭痛3.4%(11/319例)、異常な夢1.6%(5/319例)、傾眠1.3%(4/319例)、デエビゴ5mg群では 傾眠8.6%(27/314例)、頭痛3.8%(12/314例)、疲労3.2%(10/314例)、10mg群では傾眠12.7%(40/314例)、頭痛3.8%(12/314例)、疲労2.5%(8/314例)であった。重篤な副作用は、デエビゴ10mg群の1例(高度の
注意力障害)であった。試験期間中、死亡例はなかった。
投与中止に至った有害事象は、プラセボ群12例、デエビゴ5mg群13例、10mg群26例に認められ、主
な有害事象は、プラセボ群では頭痛、傾眠が各2例、企図的過量投与、食欲亢進、筋痙縮、記憶障害、異
常な夢、不安、不眠症、脱毛症、蕁麻疹が各1例、デエビゴ5mg群では傾眠が3例、回転性めまい、上腹部
痛、疲労、全身健康状態低下、転倒、下肢骨折、心電図PR延長、筋骨格硬直、頚部痛、変形性関節症、浮
動性めまい、頭痛、不眠症、悪夢が各1例、10mg群では傾眠9例、悪夢4例、動悸2例であった。
■投与第1期及び第2期(デエビゴ投与例の通算)
副作用発現率は、デエビゴ5mg群26.6%(119/447例)、10mg群29.7%(130/437例)であった。
主な副作用は、デエビゴ5mg群では傾眠8.3%(37/447例)、頭痛4.5%(20/447例)、疲労2.7%(12/447例)、10mg群では傾眠13.3%(58/437例)、頭痛3.7%(16/437例)、疲労3.2%(14/437例)であった。重篤な副作用は、投与第1期で発現したデエビゴ10mg群の1例(高度の注意力障害)であった。試験期間中、死亡例はなかった。
投与中止に至った有害事象は、デエビゴ5mg群23例、10mg群41例に認められ、主な有害事象は、デエビゴ5mg群では傾眠7例、浮動性めまい、頭痛が各3例、10mg群では傾眠16例、悪夢4例、動悸、転倒、浮動性めまいが各2例であった。
【引用】
1)デエビゴ錠2.5 mg・5mg・10mg不眠症治療におけるデエビゴの投与中止時の睡眠への影響(有効性と安全性) (DVG1081ESG)
2)Takaesu Y, et al. Clin Transl Sci. Clin Transl Sci. 2023; 16: 581-592. [DVG-0214]
〔利益相反:本論文の著者のうち3名は、エーザイグループの社員である。本研究はエーザイグループからの資金提供により実施された。〕
3)国際共同303試験(承認時評価資料) [DVG-0016]
4)Kärppä M. et al.: Sleep. 43(9), 1-11, 2020 [DVG-0088]
〔利益相反:本論文の著者のうち7名は、エーザイ(株)の社員である。著者にエーザイ(株)より資金提供を受領している者が含まれる。〕
5)デエビゴ錠2.5mg・5mg・10mg電子添文2024年12月改訂(第3版)6. 用法及び用量
【更新年月】
2025年5月