不眠症患者を対象とした国際共同303試験において、デエビゴが投与された884例のうち転倒の副作用が3例(0.3%)に認められています。(引用1、2)
■国際共同第III相プラセボ対照比較試験[国際共同303試験](日本人及び外国人データ)(引用2、3)
対象:不眠症患者949例(FAS)、947例(安全性解析対象集団)
(プラセボ群:318例、レンボレキサント5mg群:316例、レンボレキサント10mg群:315例)
日本人161例(プラセボ群:54例、レンボレキサント5mg群:53例、レンボレキサント10mg群:54例)を含む不眠症患者949例(FAS)
試験方法: 投与第1期(1~6ヵ月時)においては、レンボレキサント5mg群、10mg群又はプラセボ群のいずれかに無作為に割り付け、1日1回、毎晩の就床時刻(眠ろうとする時刻)の直前(5分以内)に経口投与した。投与第2期(7~12ヵ月時)においては、プラセボ群については2回目の無作為化を実施し、レンボレキサント5mg群又は10mg群のいずれかに無作為に割り付けた。投与第1期にレンボレキサントを投与していた患者については、継続して6ヵ月間、同じ用量で本剤を経口投与した。
安全性:投与第1期及び第2期(レンボレキサント投与例の通算)
副作用発現率は、レンボレキサント5mg群26.6%(119/447例)、10mg群29.7%(130/437例)であった。
主な副作用は、レンボレキサント5mg群では傾眠8.3%(37/447例)、頭痛4.5%(20/447例)、疲労2.7%(12/447例)、10mg群では傾眠13.3%(58/437例)、頭痛3.7%(16/437例)、疲労3.2%(14/437例)であった。
重篤な副作用は、投与第1期で発現したレンボレキサント10mg群の1例(高度の注意力障害)であった。
試験期間中、死亡例はなかった。
投与中止に至った有害事象は、レンボレキサント5mg群23例、10mg群41例に認められ、主な有害事象は、レンボレキサント5mg群では傾眠7例、浮動性めまい、頭痛が各3例、10mg群では傾眠16例、悪夢4例、動悸、転倒、浮動性めまいが各2例であった。
評価項目
有効性評価項目:
<主要評価項目>
sSOLのベースラインからの変化量(投与6ヵ月時)(検証的評価項目)
<重要な副次評価項目>
主観的評価による睡眠効率(sSE)、sWASOのベースラインからの変化量(投与6ヵ月時)
<その他の副次評価項目>
sSOL、sSE、sWASOのベースラインからの変化量(各評価時点※1)
主観的評価によるISI下位項目(Item4~7)スコア、疲労重症度スケール(FSS)スコアのベースラインからの変化量(各評価時点※2)
効果の持続(sSOL、sSE、sWASOの投与1ヵ月時と比較したベースラインからの変化量)(各評価時点※3)等
患者は毎朝、起床後1時間以内に睡眠日誌のすべての項目を入力した。適格性判定や有効性評価に用いる睡眠に関する複数の自己申告評価は、睡眠日誌に含めた。
安全性評価項目:
有害事象、臨床検査、バイタルサイン、体重、心電図、身体所見、自殺の危険性(eC-SSRS※4)、ベンゾジアゼピン退薬症候質問票(T-BWSQ)
※1:投与開始後7日間(投与第1期における初回投与後7日[夜]の平均値)、投与1、3ヵ月時
※2:投与1、3、6ヵ月時
※3:投与3、6、9、12ヵ月時
※4:eC-SSRS:electronic Columbia-Suicide Severity Rating Scale(コロンビア自殺評価スケールの電子版)
【引用】
1)デエビゴ錠2.5mg・5mg・10mgインタビューフォーム 2024年2月改訂(第9版) VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目 8. 副作用 項目別副作用発現頻度及び臨床検査値異常一覧 国際共同第III相試験(国際共同303試験[投与第1期及び第2期])における副作用発現頻度
[承認時評価資料] 国際共同第III相プラセボ対照比較試験(国際共同303試験)
2)Kärppä, M. et al. :Sleep. 2020 ; 43(9): 1-11 [DVG-0088]
〔利益相反:本論文の著者のうち7名は、エーザイ(株)の社員である。著者にエーザイ(株)より資金提供を受領している者が含まれる。〕
3)デエビゴ錠2.5mg・5mg・10mgインタビューフォーム 2024年2月改訂(第9版) V.治療に関する項目 5.臨床成績 (4)検証的試験 ・比較試験 1. 国際共同第III相プラセボ対照比較試験[国際共同303試験]
【更新年月】
2024年5月