レンビマの過量投与に対する解毒剤は知られていないので、過量投与の場合には休薬し、来院を指示して採血等適切な検査を実施し、問題がないことを確認してから再開してください。異常が認められた場合には、対症療法やレンビマの投与中止等の適切な処置を行ってください。(引用1)
【関連情報】
臨床試験における過量投与の概要は以下のとおりです。(引用1)
また、用量を検討した第I相試験において、最大耐量より高い用量群で認められた用量制限毒性は以下のとおりです。
●切除不能な肝細胞癌(引用2)
肝細胞癌の国際共同第III相試験(304試験,REFLECT試験)において、過量投与は3件報告されました。1例はDay1に120mg(12mg投与群のため10倍量)を服用し、同日治験が中止されました。Day6にGrade3の急性腎障害、Day8にGrade2の嘔吐、Day9に腎尿細管壊死が発現し、いずれもレンバチニブとの因果関係は否定されませんでした。他の2例は治験期間中に1回のみ24mg(12mgを1日2回)を服用しましたが、過量投与に関連すると考えられる有害事象は認められませんでした。
なお、本剤の承認された効能又は効果、用法及び用量は以下の通りです。
4.効能又は効果(引用3)
〈レンビマカプセル4mg〉
根治切除不能な甲状腺癌、切除不能な肝細胞癌、切除不能な胸腺癌、がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
〈レンビマカプセル10mg〉
根治切除不能な甲状腺癌、切除不能な胸腺癌、がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
6.用法及び用量(引用4)
「根治切除不能な甲状腺癌」、「切除不能な胸腺癌」:通常、成人にはレンバチニブとして1日1回24mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
「切除不能な肝細胞癌」:通常、成人には体重にあわせてレンバチニブとして体重60kg以上の場合は12mg、体重60kg未満の場合は8mgを1日1回、経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
「がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌」、「根治切除不能又は転移性の腎細胞癌」:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはレンバチニブとして1日1回20mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
【引用】
1)【甲状腺癌】レンビマカプセル4mg・10mg適正にご使用いただくためのガイドブック IV. Q&A 10 p90 (LEN1002ISG)
2)【肝細胞癌】レンビマカプセル4mg適正にご使用いただくためのガイドブック IV. Q&A 26 p82 (LEN1087ESG)
3)レンビマカプセル4mg・10mg電子添文 2024年2月改訂(第5版) 4.効能又は効果
4)レンビマカプセル4mg・10mg電子添文 2024年2月改訂(第5版) 6.用法及び用量
【更新年月】
2024年9月