腎機能障害のある場合でもレンビマの投与は可能です。レンビマの副作用として腎障害が報告されていることから、腎機能に関する定期的な検査をお願いします。
また、透析患者様に対する有効性・安全性は確立していないため、現時点で投与は推奨できません。(以下、参考情報をご確認ください)
《臨床試験における選択基準》
国際共同第Ⅲ相試験(303試験、SELECT試験)では、「クレアチニン・クリアランス≧30mL/min」を選択基準にしていました。そのため、透析を必要とする患者様は本試験に登録されていませんでした。(引用1)
《透析患者様への使用経験》
市販後の報告として以下の文献報告があります。
松尾ら:日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 第34巻 第3号(LEN-0173)
《レンビマの薬物動態に及ぼす腎機能の影響》
レンビマの薬物動態に及ぼす腎機能の影響を評価する海外005試験において、軽度の腎機能障害(CLcr:60~89mL/min)、中等度の腎機能障害(CLcr:30~59mL/min)及び重度の腎機能障害(CLcr:15~29mL/min)を有する被験者(各6名)に、レンビマ24mgを単回投与しました。その結果、軽度、中等度及び重度の腎機能障害を有する被験者におけるレンバチニブのCmaxは、健康被験者のそれぞれ1.0、0.61及び0.87倍であり、AUC(0-inf)は、健康被験者のそれぞれ1.0、0.90及び1.2倍でした。レンバチニブの血漿中濃度は、腎機能障害を有する被験者と健康被験者で同程度でしたが、レンビマの投与により腎障害が現れることがあることから、蛋白尿の有無等、頻回に検査を実施してください。
なお、透析患者様に対する有効性、安全性は確立していないため、現時点で投与は推奨できません。(引用2)
【引用】
1) 【根治切除不能な甲状腺癌】レンビマカプセル4mg・10mg適正にご使用いただくためのガイドブックⅠ.投与に際しての注意事 p10 (LEN1002GSG)
2) 【根治切除不能な甲状腺癌】レンビマカプセル4mg・10mg適正にご使用いただくためのガイドブック IV. Q&A 7 p86 (LEN1002GSG)
【更新年月】
2020年3月