レンビマ投与にあたり、TSH濃度の管理基準は設定されていません。
なお、臨床試験でのTSH濃度管理については以下のとおりです。(引用1、2)
血中TSHが甲状腺分化癌の増殖を促す作用を有することから、進行性甲状腺分化癌の高リスク症例に対する標準的な治療としてTSH抑制療法が施行されています。根治切除不能な甲状腺癌を対象とした国際共同第III相試験(303試験, SELECT)では、TSH抑制療法を受けておりTSHが上昇していない患者(TSH≦5.50μIU/mL)を選択基準とし、忍容される場合、TSH抑制状態の達成(TSH<0.50μIU/mL)のために甲状腺ホルモンの用量を変更することとされていました。また、レンビマ投与中にはTSHの上昇が認められており、必要に応じて適切なTSHレベルを達成するために甲状腺ホルモン剤の投与量を調節してください。
【引用】
1)【甲状腺癌】レンビマカプセル4mg・10mg適正にご使用いただくためのガイドブック IV Q&A 4 p88 (LEN1002ISG)
2)甲状腺腫瘍診療ガイドライン作成委員会:甲状腺腫瘍診療ガイドライン2018, p63日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 2018; 35(Suppl 3):1-87 jaes.umin.jp/pdf/guideline2018.pdf(最終閲覧日:2024年5月10日)
【更新年月】
2024年9月