電子添文にはがん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌の臨床成績に関して以下の記載があります。
17. 臨床成績
17.1 有効性及び安全性に関する試験
<がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌>
17.1.5 国際共同第III相試験(引用1、2)
プラチナ製剤を含む化学療法歴のある切除不能な進行・再発の子宮体癌患者827例(日本人104例を含む)を対象に、本剤20mg 1日1回投与とペムブロリズマブ200mg 3週間間隔投与の併用療法の有効性及び安全性が、化学療法(ドキソルビシン又はパクリタキセル)注)を対照として検討された。化学療法は担当医師が患者ごとに選択した。なお、画像評価で疾患進行が認められた場合に、疾患進行を示す症状が認められない等の臨床的に安定している患者では、次回以降の画像評価で疾患進行が認められるまで投与を継続することが可能とされた。主要評価項目は全生存期間(OS)及び無増悪生存期間(PFS)とされ、OSの中央値は本剤とペムブロリズマブの併用群では18.3ヵ月、化学療法群では11.4ヵ月(P<0.0001;層別Log Rank検定、ハザード比:0.62、95%信頼区間:0.51、0.75)、PFSの中央値は本剤とペムブロリズマブの併用群では7.2ヵ月、化学療法群では3.8ヵ月(P<0.0001;層別LogRank検定、ハザード比:0.56、95%信頼区間:0.47、0.66)であり、本剤とペムブロリズマブの併用群は化学療法と比較してOS及びPFSを有意に延長した。また、無作為化前に選択された化学療法群の薬剤(ドキソルビシン(605例)又はパクリタキセル(222例))別の部分集団解析を事後的に実施した結果、化学療法群に対する本剤とペムブロリズマブの併用群のPFSのハザード比[95%信頼区間]は、それぞれドキソルビシン:0.47[0.39、0.58]及びパクリタキセル:0.85[0.61、1.20]であった。また、OSのハザード比[95%信頼区間]は、それぞれドキソルビシン:0.49[0.39、0.61]及びパクリタキセル:1.40[0.93、2.12]であった(2020年10月26日カットオフ)。
安全性解析対象例406例中395例(97.3%)(日本人52例中51例を含む)に副作用が認められた。主な副作用は、高血圧249例(61.3%)、甲状腺機能低下症222例(54.7%)、下痢171例(42.1%)、悪心158例(38.9%)、食欲減退151例(37.2%)、疲労113例(27.8%)、蛋白尿105例(25.9%)、嘔吐98例(24.1%)、体重減少91例(22.4%)、関節痛87例(21.4%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群84例(20.7%)であった(2021年2月8日カットオフ)。
注)ドキソルビシン塩酸塩60mg/m2を3週間隔投与、又はパクリタキセル80mg/m2を各コース(1コース28日間)の1、8、15日目に投与した。
各薬剤の使用にあたっては、電子添文をご確認ください。
【引用】
1)レンビマカプセル4mg・10mg電子添文 2022年2月改訂(第4版) 17.臨床成績 17.1有効性及び安全性に関する試験 〈がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌〉 17.1.5 国際共同第III相試験
2)[承認時評価資料]:進行子宮体癌患者を対象とした臨床第III相試験(国際共同試験)(2021年12月24日承認、CTD 2.7.6) [LEN-0653]
【作成年月】
2024年2月