電子添文には、薬効薬理について以下の記載があります。
18.薬効薬理(引用1)
18.1 作用機序
本剤のSH基が粘液ムコ蛋白の-S-S-結合を開裂して、速やかに喀痰の粘度を低下させる。(引用2~4)
18.2 ムコ蛋白を分解し喀痰粘度を低下させる膿性及び非膿性粘液分泌物を液化することができる。(引用2~4)
18.3 痰のレオロジカルな変化をもたらす痰の流動性・溶解度は明らかに増加し、降伏値・粘着性などは低下を示す。これらのレオロジカルな性状の変動は、痰の喀出の容易化を強く示唆する。(引用5)
18.4 pH 7~9 で粘液溶解作用は最大pHの上昇と共に薬剤の効力が増し、pH7~9で粘液溶解作用は最大となる。病的な気管支内分泌物のpHは、アルカリ側に傾いているので効果的に作用し、感染時にも使用できる。(引用2、3)
【引用】
1)ムコフィリン吸入液20%電子添文2023年4月改訂(第2版) 18.薬効薬理
2)Sheffner A.L.: Ann. New York Acad. Sci.,106,298 (1963) [MF-0003]
3)Sheffner A.L.: Am. Rev. Respir. Dis.,90, 721 (1964) [MF-0008]
4)杉山浩太郎、他: 日本胸部臨床, 24,312 (1965) [MF-0001]
5)長岡滋、他:日本胸部臨床, 40,94 (1981) [MF-0005]
【更新年月】
2024年7月