総合製品情報概要には、レケンビの作用機序について以下の記載があります。(引用1、2、3、4、5、6)
Aβは単量体(モノマー)から、より大きなオリゴマー、プロトフィブリルおよびフィブリルへと凝集し、最終的に細胞外でAβプラークを形成する。Aβ凝集体は神経毒性を示し、神経細胞の破壊やシナプス障害を引き起こすことが示唆されており、ADは脳内のAβプラークの蓄積を病理組織学的な特徴とする。
レカネマブは、ヒト化IgG1モノクローナル抗体であり、毒性が示唆されているAβプロトフィブリルに選択的に結合するが、Aβプラークの主要構成成分であるAβフィブリルにも結合し、脳内のAβプロトフィブリルおよびAβプラークを減少させると考えられる6)。また、レカネマブは、ミクログリア細胞によるFc受容体を介したAβの食作用を促進したことから、ミクログリア細胞による食作用の活性化が脳内Aβの減少作用に寄与すると考えられる。
【引用】
1)レケンビ点滴静注200mg・500mg総合製品情報概要 薬効薬理 p43 (LEQ1001CSG)
2)Ono K, et al.: Int J Mol Sci. 2020; 21(3): 952 [NEURO-1158]
3)社内資料:種々アミロイドβへの結合性比較 [LEQ-0017]
4)社内資料:ラット海馬神経細胞へのアミロイドβ凝集体の結合阻害 [LEQ-0018]
5)社内資料:APPNL-G-F マウスにおける脳内アミロイドβに対する効果 [LEQ-0019]
6)社内資料:ミクログリアによるアミロイドβ除去に対する効果 [LEQ‐0030]
【更新年月】
2024年8月
KW:メカニズム