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医療用医薬品一覧
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[相互作用を示す薬剤名(代表的商品名)]
〔薬効分類 114 解熱鎮痛消炎剤〕
[相互作用の内容]
本剤の作用を増強する可能性がある。【インドメタシンファルネシルの添付文書に併用注意の記載がある】
[併用時の注意]
併用開始時および併用中止時は、血液凝固能検査値の変動に注意すること。
インドメタシンファルネシルによる消化管出血を助長する可能性にも留意すること。
[相互作用の機序]
インドメタシンファルネシルの血小板凝集抑制作用による。
インドメタシンファルネシルの副作用である消化管潰瘍・出血による出血傾向を助長する。
インドメタシンファルネシルが本剤を血漿蛋白から遊離させる。
[相互作用の事例]
<臨床研究報告>1)【ワルファリンの作用増強】
脳塞栓症あるいはその疑いにてワルファリンを投与中の患者3例に、炎症性の痛みを抑える目的でインドメタシンファルネシルを投与し、薬物相互作用を検討した。出血症状はみられず、血液凝固能に著明な影響はなかったが、ビタミンK依存性凝固因子の活性が低下した症例があり、併用中は血液凝固能検査を定期的に行うことが望ましいとされている。
(症例1)75才女性。ワルファリン2mg/日を投与中であった。肩関節周囲炎に対しインドメタシンファルネシル200mg/日を投与した。プロトロンビン活性、活性化部分トロンボプラスチン時間は、インドメタシンファルネシル投与開始15日目を除いて著変なかった。インドメタシンファルネシル投与7日目、第Ⅸ因子活性が投与前に比し32%低下していた。
(症例2)75才男性。ワルファリン2mg/日を投与中であった。腰痛症に対しインドメタシンファルネシル400mg/日を投与した。プロトロンビン活性はインドメタシンファルネシル投与5日目、活性化部分トロンボプラスチン時間はインドメタシンファルネシル投与2日目にわずかな変動を示したのみであった。
(症例3)53才男性。ワルファリン3mg/日を投与中であった。腰痛症に対しインドメタシンファルネシル400mg/日を投与した。プロトロンビン活性はインドメタシンファルネシル投与6日目に約10%低下したが、活性化部分トロンボプラスチン時間には変動はなかった。インドメタシンファルネシル投与4日まで第Ⅶ因子、第Ⅸ因子、第Ⅹ因子の経日的な活性低下を認めた。
<基礎研究報告>2)【相互作用なし】
ラットにワルファリン0.65mg/L含有水を飲水として11日間与えた。続いてインドメタシンファルネシル50mg/kg(ヒト換算では3g/60kgの大量に相当する)、100mg/kg、200mg/kgまたは溶媒を経口投与した。ワルファリン水によりヘパプラスチンテスト時間、活性化部分トロンボプラスチン時間は軽度に延長した。投与48時間後までのヘパプラスチンテスト時間、活性化部分トロンボプラスチン時間、ヘマトクリット値には、溶媒群とインドメタシンファルネシル群(全用量)の間に有意差はなかった。
【参考文献】 [文献請求番号]
1)小林 勝昭ら: 医学と薬学, 30, 607(1993) WF-0769
2)原 久仁子ら: 日本薬理学雑誌, 92, 365(1988) WF-0510