hhcホットライン (平日9時~18時 土日・祝日9時~17時)
フリーダイヤル0120-419-497
Eisai hhc hotline Product Q&A
キーワードまたは文章で検索できます(200文字以内)
Q&A検索
キーワードの間に半角スペースを入れるとAND検索になります。
キーワードの間に"|"を入れるとOR検索になります。
キーワードの間に" -"を入れるとハイフンの後ろのキーワードを除外して検索します。
Drug Information
使用期限検索
  • 文字サイズ変更
  • S
  • M
  • L
PAGE TOP
  • No : 1497
  • 公開日時 : 2017/10/16 00:00
  • 更新日時 : 2019/04/26 18:08
  • 印刷

【ワーファリン】 Ⅷ‐29.サルファ剤との相互作用(適正使用情報別冊(Ⅷ 相互作用各論) 第3版 2019年3月更新第9版)

【ワーファリン】  Ⅷ‐29.サルファ剤との相互作用(適正使用情報別冊(Ⅷ 相互作用各論) 第3版 2019年3月更新第9版)
カテゴリー : 

回答


[相互作用を示す薬剤名(代表的商品名)]

〔薬効分類 621 サルファ剤、629 その他の化学療法剤、641 抗原虫剤〕


[相互作用の内容]

本剤の作用を増強する。

【スルファジメトキシン、スルファドキシン・ピリメタミン、スルファモノメトキシン、スルファメトキサゾール・トリメトプリムの添付文書に併用注意の記載がある】


[併用時の注意]

スルファメトキサゾール・トリメトプリム合剤(コ・トリモキサゾール)との相互作用は発生頻度が高いので、併用は避けた方がよい。

やむを得ず併用する時は、併用開始時および併用中止時は、血液凝固能検査値の変動に注意し、必要に応じて本剤の用量調節を行うこと。

他のサルファ剤の報告は少なく、頻度などは不明だが、同様に血液凝固能検査値の変動に注意すること。

 

[相互作用の機序]1,2,3)

不明。

サルファ剤が薬理活性の高いS-ワルファリンの肝での代謝を阻害する。

サルファ剤が本剤の血漿蛋白からの遊離を促進する。

 

[相互作用の事例]

<症例報告事例>3)【ワルファリンの作用増強】

ワルファリンを服用中でスルファメトキサゾール・トリメトプリム合剤(ST合剤)を併用した20例の内、6例で併用2~6日以内にプロトロンビン時間が延長し、ワルファリンの減量ないし中止を余儀なくされた。また、その内1例は出血症状を呈した。(海外)

この他、ST合剤によるワルファリンの作用増強は多数報告されている。

 

<症例報告事例>4)【ワルファリンの作用増強】

ワルファリン10mg/日を服用中の患者の尿路感染症にスルフイソキサゾール2g/日を14日間投与した。プロトロンビン時間はスルフイソキサゾール開始前の20秒から9日後には28秒に延長、14日後には喀血、歯肉出血、血尿を来し、この2日後に入院した。プロトロンビン時間は60秒に延長しており、ビタミンK1を投与して対処した。(海外)

 

<臨床研究報告>5)【ワルファリンの作用増強】

健康成人男子8名でS-ワルファリン、R-ワルファリンとST合剤の相互作用を検討した。ST合剤併用によりS-ワルファリンの抗凝固活性とAUCは有意に増大した。一方、R-ワルファリンの抗凝固活性・AUCは、何れもST合剤併用による影響を受けなかった。(海外)

 

 

【参考文献】    [文献請求番号]
1)Stockley IH: Drug Interactions 5th ed.(Blackwell Scientific Publications, Oxford),        261(1999)    WF-1442
2)Lumholtz B et al.: Clin. Pharmacol. Ther.,    17,    731(1976)    WF-0862
3)Hassall C et al.: Lancet,    7945,    1155(1975)    WF-0863
4)Self TH et al.: Circulation,    52,    528(1975)    WF-0861
5)O’Reilly RA: N. Engl. J. Med.,    302,    33(1980)    WF-1325

 

 

 

 

[相互作用を示す薬剤名(代表的商品名)]

〔薬効分類 621 サルファ剤〕


[相互作用の内容]

本剤の作用を増強する可能性がある。【サラゾスルファピリジンの添付文書に併用注意の記載がある】

臨床的には逆に、本剤の作用を減弱したとの報告がある。


[併用時の注意]

併用開始時および併用中止時は、血液凝固能検査値の変動に注意すること。

本剤とサラゾスルファピリジンの相互作用の報告は少ないが、類薬(コ・トリモキサゾールなどのサルファ剤)では臨床的に重篤な相互作用が多く報告されているので、十分注意すること。(Ⅷ-29「サルファ剤」の項参照)

 

[相互作用の機序]

サラゾスルファピリジンが本剤の代謝を抑制する可能性がある。

 

[相互作用の事例]

<症例報告事例>1)【ワルファリンの作用減弱】

37才女性。深部静脈血栓症に対し目標INR2.0~3.0でワルファリン30mg/週を投与中であった。また、潰瘍性大腸炎に対しアザチオプリン125mg/日とアミノサリチル酸1600mg/日、関節炎に対しアスピリン325mg/日を投与していた。膝、肘、肩、手首の関節痛が悪化し、関節炎の悪化と考えアミノサリチル酸を中止してサラゾスルファピリジン4g/日の投与を開始した。翌日、INRは1.5を示し、以降ワルファリンは40mg/週まで増量されたがINRは1.3~1.4であった。サラゾスルファピリジン投与開始4週後、倦怠感、関節痛、食欲低下、脚の腫脹が認められ、次いでドップラーエコーにて右膝窩静脈に新たな血栓症が見つかった。ダルテパリン皮下注5日間とワルファリンの増量(52.5mg/週)を行ったがINRは治療域に達せず、ワルファリンを60~87.5mg/週投与とした。この間のINRは1.5~2.8を推移した。サラゾスルファピリジン投与開始約3ヵ月後、サラゾスルファピリジンを再びアミノサリチル酸に戻した。その後ワルファリンは減量可能となり、INRはワルファリン45mg/週未満で治療域となった。(海外)

 

 

【参考文献】    [文献請求番号]
1)Teefy AM et al.: Ann. Pharmacother.,    34,    1265(2000)    WF-2095

【図表あり】

アンケート:ご意見をお聞かせください