• No : 693
  • 公開日時 : 2018/07/18 00:00
  • 更新日時 : 2022/12/05 20:14
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【ナーブロック】 臨床成績について教えてください。

【ナーブロック】 
 
臨床成績について教えてください。
 
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回答

電子添文には、臨床成績に関する以下の記載があります。
 
■国内用量反応性試験
痙性斜頸患者130例を対象に、プラセボ、本剤2500、5000又は10000単位を複数の緊張筋に単回投与したとき、主要評価項目であるToronto Western Spasmodic Torticollis Rating Scale(TWSTRS)合計スコアの投与直前から投与4週後の変化量は下表のとおりであり、本剤各群においてプラセボ群と比較して統計学的な有意差が認められた。
副作用発現率は、2500単位群20.6%(7/34例)、5000単位群25.0%(8/32例)、10000単位群48.4%(15/31例)であり、主な副作用は嚥下障害11.3%(11/97例)、口渇8.2%(8/97例)であった。(引用1、2)
 
      
 
■国内長期投与試験
用量反応性試験に引き続き実施した長期投与試験において、本剤2500、5000及び10000単位を8週以上の間隔をあけて漸増投与したとき、投与回ごとのTWSTRS合計スコアの推移は下表のとおりであった。
副作用発現率は48.8%(60/123例)であり、主な副作用は嚥下障害23.6%(29/123例)、口渇17.9%(22/123例)、口内乾燥6.5%(8/123例)であった。(引用3、4)
 
      
 
■海外用量反応性試験
痙性斜頸患者122例を対象とした用量反応性試験において、プラセボ、本剤2500、5000又は10000単位を複数の緊張筋に単回投与したとき、主要評価項目である投与4週後のTWSTRS合計スコアは下表のとおりであり、用量群間の比較において統計学的な有意差が認められた(p=0.0001、投与群及び施設を因子、投与直前値を共変量とした共分散分析)。
副作用発現率は、2500単位群45.2%(14/31例)、5000単位群45.2%(14/31例)、10000単位群63.3%(19/30例)であり、主な副作用は注射部位疼痛17.4%(16/92例)、嚥下障害17.4%(16/92例)、斜頸に伴う疼痛6.5%(6/92例)であった。(引用5、6)
 
       
 
■海外第III相試験
(1)A型ボツリヌス毒素治療反応性の患者を対象とした試験
A型ボツリヌス毒素治療反応性の痙性斜頸患者109例を対象とした試験において、プラセボ、本剤5000又は10000単位を複数の緊張筋に単回投与したとき、主要評価項目である投与4週後のTWSTRS合計スコアは下表のとおりであり、本剤10000単位群とプラセボ群との対比較において統計学的な有意差が認められた。
副作用発現率は、5000単位群22.2%(8/36例)、10000単位群43.2%(16/37例)であり、主な副作用は嚥下障害15.1%(11/73例)、口内乾燥13.7%(10/73例)、注射部位疼痛8.2%(6/73例)、筋無力症5.5%(4/73例)であった。(引用7、8)
 
      
 
(2)A型ボツリヌス毒素治療抵抗性の患者を対象とした試験
A型ボツリヌス毒素治療抵抗性の痙性斜頸患者77例を対象とした試験において、プラセボ、本剤10000単位を複数の緊張筋に単回投与したとき、主要評価項目である投与4週後のTWSTRS合計スコアにおいて、本剤はプラセボに対し統計学的な有意差が認められた。
10000単位群の副作用発現率は71.8%(28/39例)であり、主な副作用は口内乾燥33.3%(13/39例)、嚥下障害25.6%(10/39例)、注射部位疼痛17.9%(7/39例)であった。(引用7、9)
      
 
■海外長期投与試験
(1)反復投与試験
痙性斜頸患者427例を対象とした長期投与試験において、本剤(5000~25000注7)単位)を12週間以上の間隔をあけて、最大15回まで反復投与したとき、投与回ごとのTWSTRS合計スコアの推移は下表のとおりであった。
投与1回目の副作用発現率は、51.1%(218/427例)であり、主な副作用は口内乾燥30.7%(131/427例)、嚥下障害18.7%(80/427例)、注射部位疼痛5.9%(25/427例)であった。(引用10、11)
     
      
 
(2)漸増投与試験
痙性斜頸患者145例を対象とした長期投与試験において、本剤10000、12500注7)及び15000注7)単位を漸増投与したとき、投与量ごとのTWSTRS合計スコアの推移は下表のとおりであった。
10000単位群の副作用発現率は79.3%(115/145例)であり、主な副作用は口内乾燥53.8%(78/145例)、嚥下障害36.6%(53/145例)、注射部位疼痛15.2%(22/145例)であった。(引用10、12)
      
 

【引用】
1)ナーブロック筋注2500単位電子添文 2021年2月改訂(第1版) 17.臨床成績 17.1有効性及び安全性に関する試験 17.1.1国内用量反応性試験
2)社内資料:痙性斜頸を対象とした用量反応性試験(国内131試験)(2011年01月21日承認、CTD 2.7.6.4) [NB-0001]
3)ナーブロック筋注2500単位電子添文 2021年2月改訂(第1版) 17.臨床成績 17.1有効性及び安全性に関する試験 17.1.2国内長期投与試験
4)社内資料:痙性斜頸を対象とした継続反復投与試験(国内132試験)(2011年01月21日承認、CTD 2.7.6.15) [NB-0002]
5)ナーブロック筋注2500単位電子添文 2021年2月改訂(第1版) 17.臨床成績 17.1有効性及び安全性に関する試験 17.1.3海外用量反応性試験
6)社内資料:痙性斜頸を対象とした用量反応性試験(外国009試験)(2011年01月21日承認、CTD 2.7.6.6) [NB-0003]
7)ナーブロック筋注2500単位電子添文 2021年2月改訂(第1版) 17.臨床成績 17.1有効性及び安全性に関する試験 17.1.4海外第III相試験
8)Brashear, A. et al.: Neurology, 1999; 53(7): 1439-1446 [NB-0004]
9)Brin, MF. et al.: Neurology, 1999; 53(7): 1431-1438 [NB-0005]
10)ナーブロック筋注2500単位電子添文 2021年2月改訂(第1版) 17.臨床成績 17.1有効性及び安全性に関する試験 17.1.5海外長期投与試験
11)社内資料:痙性斜頸を対象とした反復投与による長期投与オープン試験(外国351試験)(2011年01月21日承認、CTD 2.7.6.13) [NB-0006]
12)社内資料:痙性斜頸を対象とした漸増法による長期投与オープン試験(外国352試験)(2011年01月21日承認、CTD 2.7.6.14) [NB-0007]
 
【更新年月】
2022年9月

 
【図表あり】