レンビマの過量投与に対する解毒剤は知られていないので、過量投与の場合には休薬し、来院を指示して採血等適切な検査を実施し、問題がないことを確認してから再開してください。異常が認められた場合には、対症療法やレンビマの投与中止等の適切な処置を行ってください。
臨床試験における過量投与の概要は以下のとおりです。(引用1、2)
また、用量を検討した第I相試験において、最大耐量より高い用量群で認められた用量制限毒性は以下のとおりです。(引用1)
切除不能な肝細胞癌
肝細胞癌の国際共同第III相試験(304試験,REFLECT試験)において、過量投与は3件報告されました。1例はDay1に120mg(12mg投与群のため10倍量)を服用し、同日治験が中止されました。Day6にGrade3の急性腎障害、Day8にGrade2の嘔吐、Day9に腎尿細管壊死が発現し、いずれもレンバチニブとの因果関係は否定されませんでした。他の2例は治験期間中に1回のみ24mg(12mgを1日2回)を服用しましたが、過量投与に関連すると考えられる有害事象は認められませんでした。(引用2)
【引用】
1) 【根治切除不能な甲状腺癌】レンビマカプセル4mg・10mg適正にご使用いただくためのガイドブック IV. Q&A 10 p87 (LEN1002GSG)
2) 【肝細胞癌】レンビマカプセル4mg適正にご使用いただくためのガイドブック IV. Q&A 27 p78 (LEN1087CSG)
【更新年月】
2020年3月
【図表あり】