• No : 1809
  • 公開日時 : 2017/10/25 00:00
  • 更新日時 : 2023/07/07 15:20
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【ネオフィリン・注・注PL・注点滴用バッグ】 過量投与時の対処法について教えてください。

【ネオフィリン・注・注PL・注点滴用バッグ】 
 
過量投与時の対処法について教えてください。
 
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回答

電子添文には、過量投与に関する以下の記載があります。
 
[ネオフィリン注250mg・注PL250mg・注点滴用バッグ250mg共通]
■症状(引用1、2)
テオフィリン血中濃度が高値になると、血中濃度の上昇に伴い、消化器症状(特に悪心、嘔吐)や精神神経症状(頭痛、不眠、不安、興奮、痙攣、せん妄、意識障害、昏睡等)、心・血管症状(頻脈、心室頻拍、心房細動、血圧低下等)、低カリウム血症その他の電解質異常、呼吸促進、横紋筋融解症等の中毒症状が発現しやすくなる。なお、軽微な症状から順次発現することなしに重篤な症状が発現することがある。[10.2、16.8.1参照]
 
■処置(引用3、4)
過量投与時の処置には、テオフィリンの除去、出現している中毒症状に対する対症療法がある。血中テオフィリンの除去として輸液による排泄促進、活性炭の経口投与、活性炭を吸着剤とした血液灌流、血液透析等がある。なお、テオフィリン血中濃度が低下しても、組織に分布したテオフィリンにより血中濃度が再度上昇することがある。
 
(1)痙攣、不整脈の発現がない場合(引用5、6)
1)投与を中止し、テオフィリン血中濃度をモニターする。
2)痙攣の発現が予測されるようなら、フェノバルビタール等の投与を考慮する。ただし、フェノバルビタールは呼吸抑制作用を示すことがあるので、使用に際しては注意すること。
 
(2)痙攣の発現がある場合(引用7、8)
1)気道を確保する。
2)酸素を供給する。
3)痙攣治療のためにジアゼパム静注等を行う。痙攣がおさまらない場合には全身麻酔薬投与を考慮する。
4)バイタルサインをモニターする。血圧の維持及び十分な水分補給を行う。
 
(3)痙攣後に昏睡が残った場合(引用9、10)
1)気道を確保し、酸素吸入を行う。
2)テオフィリン血中濃度が低下するまでICU管理を継続し、十分な水分補給を続ける。血中濃度が下がらない場合には、活性炭による血液灌流、血液透析も考慮する。
 
(4)不整脈の発現がある場合(引用11、12)
1)不整脈治療としてペーシング、直流除細動、抗不整脈薬の投与等適切な処置を行う。
2)バイタルサインをモニターする。血圧の維持及び十分な水分補給を行う。また、電解質異常がある場合はその補正を行う。
 
注:文中の番号は電子添文の各項目を示しています。
 

【引用】
1)ネオフィリン注250mg・注PL250mg電子添文 2020年7月改訂(第1版) 13.過量投与 13.1症状
2)ネオフィリン注点滴用バッグ250mg電子添文 2020年7月改訂(第1版) 13.過量投与 13.1症状
3)ネオフィリン注250mg・注PL250mg電子添文 2020年7月改訂(第1版) 13.過量投与 13.2処置
4)ネオフィリン注点滴用バッグ250mg電子添文 2020年7月改訂(第1版) 13.過量投与 13.2処置
5)ネオフィリン注250mg・注PL250mg電子添文 2020年7月改訂(第1版) 13.過量投与 13.2処置 13.2.1
6)ネオフィリン注点滴用バッグ250mg電子添文 2020年7月改訂(第1版) 13.過量投与 13.2処置 13.2.1
7)ネオフィリン注250mg・注PL250mg電子添文 2020年7月改訂(第1版) 13.過量投与 13.2処置 13.2.2
8)ネオフィリン注点滴用バッグ250mg電子添文 2020年7月改訂(第1版) 13.過量投与 13.2処置 13.2.2
9)ネオフィリン注250mg・注PL250mg電子添文 2020年7月改訂(第1版) 13.過量投与 13.2処置 13.2.3
10)ネオフィリン注点滴用バッグ250mg電子添文 2020年7月改訂(第1版) 13.過量投与 13.2処置 13.2.3
11)ネオフィリン注250mg・注PL250mg電子添文 2020年7月改訂(第1版) 13.過量投与 13.2処置 13.2.4
12)ネオフィリン注点滴用バッグ250mg電子添文 2020年7月改訂(第1版) 13.過量投与 13.2処置 13.2.4
 
【更新年月】
2023年2月