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  • No : 1915
  • 公開日時 : 2017/10/25 00:00
  • 更新日時 : 2024/02/26 11:37
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【ワソラン】 投与にあたり注意することはありますか(定期検査の実施など)?

【ワソラン】 
 
投与にあたり注意することはありますか(定期検査の実施など)?
 
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回答

電子添文には、投与にあたり注意することについて以下の記載があります。
 
[ワソラン錠40mg]
8.重要な基本的注意
8.1カルシウム拮抗剤の投与を急に中止したとき、症状が悪化した症例が報告されているので、本剤の休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないように注意すること。(引用1)
 
8.2本剤の投与に際しては、心電図、脈拍、血圧を定期的に調べること。PQの延長、徐脈、血圧低下等の異常所見が認められた場合には、直ちに減量又は投与を中止すること。(引用2)
 
8.3クラスI 抗不整脈剤、β-遮断剤との併用により、心機能低下、高度の徐脈、房室ブロックがあらわれることがある。また、ジギタリスとの併用により、高度の徐脈、房室ブロックがあらわれることがある。これらの薬剤と併用する場合は、自覚症状に注意するとともに、定期的に心電図検査を行い、異常が認められた場合には、本剤又は相手薬剤を減量又は中止するなど適切な処置を行うこと。(引用3)
 
[ワソラン静注5mg]
8.重要な基本的注意
8.1心電図を連続的に監視すること。(引用4)
 
8.2頻回の血圧測定を行うこと。(引用5)
 
8.3投与中に徐脈や血圧低下などの異常が観察された場合には、減量又は投与を中止すること。また必要に応じて適切な処置を行うこと。(引用6)
 
8.4投与中に不整脈が停止した場合は、患者の様子を見て投与を中止すること。(引用7)
 
【関連情報】
インタビューフォームには、投与にあたり注意することについて以下の記載があります。
 
[ワソラン錠40mg]
■重要な基本的注意とその理由(引用8)
(解説)
・ニフェジピンを突然中止したところ、治療中の高血圧が投与前より悪化したとの報告から、カルシウム拮抗剤すべてが一般的注意にリバウンドについての注意を記載している。
 
・本剤は房室結節や洞結節を抑制する作用や陰性変力作用を有しており、心電図異常、徐脈、血圧低下を起こすことがある。そのため、心電図、脈拍、血圧を定期的に測定する必要がある。
 
・本剤は、クラスI抗不整脈剤、β-遮断剤、ジギタリス製剤と併用される機会が多く、本剤の薬理作用(陰性変力作用、血管拡張作用、房室結節及び洞結節を抑制する作用)とこれらの薬理作用により高度の徐脈、房室ブロック等があらわれることがある。
 
[ワソラン静注5mg]
■重要な基本的注意とその理由(引用9)
(解説)
・本剤投与により房室ブロック、徐脈などが報告されていることと、抗不整脈作用確認のために記載している。心電図は少なくとも静注開始後20分まで連続的に観察することが望ましい。なお、発作性上室性頻拍は、静注開始後20分までに約70%の不整脈が停止している。観察の頻度は本剤の比較試験や二重盲検試験では、発作時、静注前、静注終了時、10分後、15分後、20分後、不整脈停止時になっている。(引用10、11)
 
・本剤投与により血圧低下などが報告されているために記載している。血圧は少なくとも5分間隔で静注開始後20分まで観察することが望ましい。観察の頻度は本剤の比較試験や二重盲検試験では、発作時、静注前、静注終了時、10分後、15分後、20分後、不整脈停止時になっている。(引用10、11)
 
・徐脈や血圧低下など本剤の薬理作用に基づく副作用は、発現後速やかに本剤を中止あるいは減量することで大部分が回復している。それで不十分な場合には適切な処置を行うこととなるが、薬物ではドパミン塩酸塩、アトロピン硫酸塩水和物、イソプレナリン塩酸塩などが用いられている。
 
・二重盲検試験では、発作性上室性頻拍の46%が静注中に不整脈が停止していた。また、比較試験では1管を10分かけて静注しているのに対し、平均発作停止時間が約7分であることから、静注中の不整脈停止例がかなりあったものと考えられる。これらのことより、患者への過剰投与を避けるために記載している。(引用10、11)
 

【引用】
1)ワソラン錠40mg電子添文 2022年9月改訂(第1版) 8.重要な基本的注意 8.1
2)ワソラン錠40mg電子添文 2022年9月改訂(第1版) 8.重要な基本的注意 8.2
3)ワソラン錠40mg電子添文 2022年9月改訂(第1版) 8.重要な基本的注意 8.3
4)ワソラン静注5mg電子添文 2022年2月改訂(第1版) 8.重要な基本的注意 8.1
5)ワソラン静注5mg電子添文 2022年2月改訂(第1版) 8.重要な基本的注意 8.2
6)ワソラン静注5mg電子添文 2022年2月改訂(第1版) 8.重要な基本的注意 8.3
7)ワソラン静注5mg電子添文 2022年2月改訂(第1版) 8.重要な基本的注意 8.4
8)ワソラン錠40mgインタビューフォーム 2023年5月改訂(第10版) VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目 5.重要な基本的注意とその理由
9)ワソラン静注5mgインタビューフォーム 2022年7月改訂(第13版) VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目 5.重要な基本的注意とその理由
10)小沢武文ら:臨牀と研究, 1985;62(5):p1657-1667 [VA-1505]
11)加藤和三ら:心電図, 1985;5(1):p49-68 [VA-1404]

【更新年月】
2024年2月

 

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