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医療用医薬品一覧
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[相互作用を示す薬剤名(代表的商品名)]
〔薬効分類 333 血液凝固阻止剤〕
[相互作用の内容]
相互に抗凝固作用、出血傾向を増強する。
[併用時の注意]
本剤とXa阻害剤の薬理作用は異なるが、いずれも抗血栓作用を有し、相加的に作用を増強する。
術後の抗血栓療法をフォンダパリヌクスで開始し、一定期間後にワルファリンによる長期経口予防投与に変更される場合など、併用される機会が多い。
併用時は各種血液凝固能検査値の変動、出血などの症状に常時注意する。
Xa阻害剤が併用されている場合、INRはワルファリンの抗凝固作用を正確に反映できない可能性がある。なお、フォンダパリヌクスではワルファリン投与後のプロトロンビン時間-時間曲線下面積およびプロトロンビン時間最大値は、ワルファリン単独時と両薬併用時で有意差はなかったとの報告がある。
【フォンダパリヌクス、エドキサバン、リバーロキサバン、アピキサバンの添付文書に併用注意の記載がある】
[相互作用の機序]
Xa阻害剤のXa因子阻害作用による。
[相互作用の事例]
<臨床研究報告>1)【フォンダパリヌクス、併用による活性化部分トロンボプラスチン時間の延長】
健康成人男子12名にてフォンダパリヌクスとワルファリンの相互作用を検討した。プラセボ(ダブルダミー)を用いた二重盲検3-Wayクロスオーバー法にて被験者に(1)フォンダパリヌクス+ワルファリン併用投与、(2)フォンダパリヌクス単独投与、(3)ワルファリン単独投与を行った。フォンダパリヌクス(4mg)およびそのプラセボは、24時間毎に5回皮下注した。ワルファリンおよびそのプラセボは、フォンダパリヌクスの第4回と第5回の皮下注施行時に経口投与した。ワルファリンは第4回皮下注時には15mg、第5回皮下注時には10mgを投与した。初回皮下注施行の132時間後に、ビタミンKを10mg経口投与した。フォンダパリヌクスの血中濃度の推移は、ワルファリン投与の影響を受けなかった。また、ワルファリン投与後のプロトロンビン時間-時間曲線下面積およびプロトロンビン時間最大値は、ワルファリン単独時と両薬併用時で有意差はなかった。活性化部分トロンボプラスチン時間は、それぞれの単独投与により投与前値に比し有意に延長した。両薬併用時には、それぞれの単独投与後の効果から考えて、相加的な効果が示された。以上より、ワルファリンとフォンダパリヌクスの間には薬物動態学的相互作用はないが、薬力学的には相加作用を示す。(海外)
【参考文献】 [文献請求番号]
1)Faaij RA et al.: Br. J. Clin. Pharmacol., 54, 304(2002) WF-1502