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  • No : 1642
  • 公開日時 : 2017/10/18 00:00
  • 更新日時 : 2019/04/25 17:56
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【ワーファリン】 Ⅷ‐8.[チアジド系〔サイアザイド系〕利尿剤]との相互作用(適正使用情報別冊(Ⅷ 相互作用各論) 第3版 2019年3月更新第9版)

【ワーファリン】  Ⅷ‐8.[チアジド系〔サイアザイド系〕利尿剤]との相互作用(適正使用情報別冊(Ⅷ 相互作用各論) 第3版 2019年3月更新第9版)
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回答

[相互作用を示す薬剤名(代表的商品名)]

〔薬効分類 213 利尿剤、214 血圧降下剤〕

 

〔薬効分類 399 他に分類されない代謝性医薬品〕

 
 

[相互作用の内容]

本剤の作用を減弱したとの報告がある。

 

[併用時の注意]

臨床上問題にならない程度と思われるが、併用開始時および併用中止時は、血液凝固能検査値の変動に注意すること。

 

[相互作用の機序]

利尿剤により血液量が減少し、血液凝固因子の濃度が上昇することが原因と考えられている。

ジアゾキシドは現在本邦において高インスリン血性低血糖症治療剤として販売されているが、元来チアジド系利尿剤として開発、販売されていた薬剤である。

 

[相互作用の事例]

<臨床研究報告>1)【相互作用なし】

健康成人8名にクロロチアジド1g/日を21日間投与し、投与前後にワルファリンを単回経口投与した。クロロチアジドはワルファリンの半減期、投与63時間後のプロトロンビン時間平均値に対し有意な影響はなかった。(海外)

 

<基礎研究報告>2)【ジアゾキシドによるワルファリンの作用増強】

ヒトのアルブミンを用いて、in vitroでワルファリンのアルブミン結合に対するジアゾキシドの影響を検討した。この結果より、ワルファリンのアルブミン結合はジアゾキシドで69.6%減少し、ジアゾキシドの臨床用量における血中濃度でのワルファリンのアルブミン結合置換を考慮すると、血漿中で活性を有する遊離形ワルファリンはジアゾキシドで160~400%増加すると予測された。

 

但し、in vivoでは遊離形ワルファリンの組織への再分布とワルファリン代謝能が不変であれば、新たな定常状態に至ると遊離形濃度は併用前値に復するので、長期的な効果の変動は考えにくい。

 

<臨床研究報告>3)【クロルタリドンによるワルファリンの作用減弱】

健康成人男子にてクロルタリドンとワルファリンを併用すると、ワルファリン単独投与時に比しヘマトクリット値が有意に上昇し、プロトロンビン時間-時間曲線下面積が有意に減少した。血漿ワルファリン濃度には影響しなかった。(海外)


 

【参考文献】    [文献請求番号]

1)Robinson DS et al.: Ann. Intern. Med.,    72,    853(1970)    WF-0755

2)Sellers EM et al.: Clin. Pharmacol. Ther.,    11,    524(1970)    WF-1315

3)O’Reilly RA et al.: Ann. N.Y. Acad. Sci.,    179,    173(1971)    WF-0716

【図表あり】

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