【ハラヴェン】
代謝や排泄など薬物動態について教えてください。
1.分布
In vitro試験におけるエリブリン(100~1,000ng/mL)のヒト血漿蛋白結合率は48.92~65.07%でした。 (①)
(参考)
ラットに14C標識エリブリン酢酸塩0.75mg/kgを単回静脈内投与したとき、投与後7日目までに多くの組織に放射能が分布していました。特に、肺、膀胱、腎皮質、腎髄質、肝臓、脾臓、甲状腺、胃、唾液腺で高い放射能が認められ、中枢神経系では低かった。
イヌに14C標識エリブリン酢酸塩0.08mg/kgを単回静脈内投与したとき、血液中放射能/血漿中放射能の比は0.94~1.25でした。 (②)
2.代謝(外国人における成績)
固形がん患者6例に14C標識体を単回静脈内投与したとき、血漿中の放射能の大部分が未変化体でした。また、投与後168時間までに尿糞中に排泄された放射能の78.6%が未変化体でした。 (③)
In vitro試験の結果から、CYP3A4が主にエリブリンの代謝に寄与すると考えられました。 (④)
3.排泄(外国人における成績)
固形がん患者6例に14C標識体を単回投与したとき、投与後168時間までに、投与した放射能の8.9%が尿中に、77.6%が糞中に排泄されました。尿糞中の放射能のうち、78.6%が未変化体として排泄されました。 (③)
①社内資料: エリブリンメシル酸塩の血漿たん白結合 HAL-0051
②社内資料: 14C-エリブリン酢酸塩由来放射能の分布(ラット、イヌ) HAL-0052
③社内資料: 固形がん患者を対象としたマスバランス試験(外国試験) HAL-0053
④社内資料: エリブリンメシル酸塩のin vitro代謝 HAL-0054
【引用】
・ハラヴェン静注1mg 添付文書 2016年2月改訂(第6版) 【薬物動態】
【関連情報】
特にありません。
【作成年月】
2019年1月