• No : 3326
  • 公開日時 : 2019/01/21 00:00
  • 更新日時 : 2020/09/29 08:20
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【レンビマ・肝細胞癌】 肝細胞癌の用法用量は?

【レンビマ・肝細胞癌】 

肝細胞癌の用法用量は?

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回答

本剤の投与にあたっては、以下の<用法・用量>及び<用法・用量に関連する使用上の注意>に基づき、適切に使用してください。
 
<用法・用量>
通常、成人には体重にあわせてレンバチニブとして体重60kg以上の場合は12mg、体重60kg未満の場合は8mgを1日1回、経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
 
(引用1)
※減量、休薬又は中止基準については、「 【レンビマ・肝細胞癌】副作用発現時の休薬、減量及び中止基準について教えてください。 」をご参照ください。

 

【関連情報】
●国際共同第I/II相試験(202試験)での肝細胞癌患者に対する用法・用量の検討
国際共同第I/II相試験(202試験)第I相パートでは、切除不能な肝細胞癌患者を対象として、20例(軽度[Child-Pugh分類A]の肝機能障害患者9例、中等度[Child-Pugh分類B、スコア7~8]の肝機能障害患者11例)に本剤を1日1回投与したときの最大耐用量を検討しました。軽度の肝機能障害を有する肝細胞癌患者での最大耐用量は12mgでした。中等度(スコア7~8)の肝機能障害患者群の12mgコホートにおいて5例中2例に用量制限毒性が認められ、中等度(スコア7~8)の肝機能障害を有する肝細胞癌患者での最大耐用量は8mgでした。(引用1)
 

 

また、第II相パートでは、軽度[Child-Pugh分類A]の肝細胞癌患者を対象に12mgを1日1回投与しました。レンバチニブの血中濃度測定が可能であった45例のうち、21例が試験早期に発現した有害事象により本薬の減量又は中止を必要とし、減量又は中止を必要としなかった群(24例)と比較しベースラインの体重が低い傾向にありました(中央値:54.3kg、67.6kg)。また、レンバチニブのAUCの中央値はそれぞれ2950ng・h/mL及び2050ng・h/mLであり、本薬の減量又は中止を必要とした群では、必要としなかった群と比較しAUCが約1.4倍高値でした。

以上の結果から、国際共同第III相試験(304試験, REFLECT)では体重60kg以上の被験者は1日1回12mg、60kg未満の被験者は1日1回8mgの用法・用量となりました。(引用1)
 

 

肝細胞癌の患者では固形がんと異なり、体重と血中濃度に強い相関が確認されました。また、少数での検討ではあるものの、Child-Pugh分類Bの患者ではChild-Pugh分類Aの患者に比べてレンバチニブ投与時の血中濃度が高くなることが示唆されました
[12mg 反復投与時の平均AUC(標準偏差) Child-Pugh分類A(n=5):3120ng・h/mL(566) Child-Pugh分類B(n=2):3960ng・h/mL(1990)](引用1)。
 


 

【引用】

1)  【肝細胞癌】レンビマカプセル4mg適正にご使用いただくためのガイドブック I.投与に際しての注意事項 p6-7 (LEN1087CSG)


【更新年月】

2020年3月
【図表あり】
KW:用量制限毒性、DLT、肝性脳症、蛋白尿、AST、高ビリルビン血症、クレアチニン増加