電子添文には、臨床成績に関する以下の記載があります。
■国内臨床試験(骨密度に対する効果)
骨粗鬆症患者を対象に、リセドロン酸ナトリウムとして1日1回2.5mgを起床時に経口投与した二重盲検比較試験を含む各種臨床試験注1)における腰椎平均骨密度(L2-4BMD)増加率の投与期間別の集計成績は、下表のとおりである。(引用1、2、3、4)
なお、二重盲検比較試験(48週間)において、本剤投与群(102例)での腰椎平均骨密度(L2-4BMD)増加率は4.9%であった。(引用1)
■国内第III相試験(二重盲検比較試験注2):骨折発生頻度に対する効果)
骨粗鬆症患者を対象に、リセドロン酸ナトリウムとして1日1回2.5mgを起床時に経口投与した結果、本剤投与群(163例)での非外傷性の椎体骨折(既存骨折の増悪を含む)発生頻度は12.3%であった。本試験により、本剤の椎体骨折抑制効果が確認された。副作用発現頻度は31.5% (86/273)であり、主な副作用は上腹部痛6.2%(17/273)、嘔気2.2%(6/273)であった。(引用5、6)
■海外臨床試験
外国において骨粗鬆症患者を対象に、リセドロン酸ナトリウムとして1日1回5mg注3)を36ヵ月間経口投与した二重盲検比較試験注4)の結果は、下表のとおりである。(引用7、8、9)
外国においてリセドロン酸ナトリウムとして5mg注3)を経口投与した試験における6ヵ月後の腰椎平均骨密度増加率と、国内においてリセドロン酸ナトリウムとして2.5mgを経口投与した試験における24週後の腰椎平均骨密度増加率は同程度であった。さらに、健康成人を対象とした試験の結果、外国においてリセドロン酸ナトリウムとして5mg注3)を経口投与した時の血清中濃度と国内においてリセドロン酸ナトリウムとして2.5mgを経口投与した時の血漿中濃度はほぼ同様な推移を示した。(引用7、10、11)
注1)いずれも基礎治療薬として1日1回昼食後又は夕食後にカルシウムとして200mgを経口投与
注2)基礎治療薬として1日1回昼食後にカルシウムとして200mgを経口投与
注3)国内における承認用量は1日1回2.5mgである。
注4)基礎治療薬として1日1回昼食後又は夕食後にカルシウムとして1000mgを経口投与
【引用】
1)アクトネル錠2.5mg電子添文2023年1月改訂(第3版) 17.臨床成績 17.1有効性及び安全性に関する試験 17.1.1国内臨床試験(骨密度に対する効果)
2)M. Shiraki et al.: Osteoporos. Int. 2003; 14: p225-234 [ACL-0084]
3)M. Fukunaga et al.: Osteoporos. Int. 2002; 13: p971-979 [ACL-0055]
4)串田一博 他: Osteoporosis Japan 2002; 10(1): p85-97 [ACL-0003]
5)アクトネル錠2.5mg電子添文2023年1月改訂(第3版) 17.臨床成績 17.1有効性及び安全性に関する試験 17.1.2国内第III相試験(二重盲検比較試験:骨折発生頻度に対する効果)
6)K. Kushida et al.: J. Bone Miner. Metab. 2004; 22: p469-478 [ACL-0094]
7)アクトネル錠2.5mg電子添文2023年1月改訂(第3版) 17.臨床成績 17.1有効性及び安全性に関する試験 17.1.3海外臨床試験
8)S. T. Harris et al.: J. Am. Med. Assoc. 1999; 282(14): p1344-1352 [ACL-0004]
9)J.-Y. Reginster et al.: Osteoporos. Int. 2000; 11(1): p83-91 [ACL-0005]
10)I. Fogelman et al.: J. Clin. Endocrinol. Metab. 2000; 85(5): p1895-1900 [ACL-0006]
11)D. Y. Mitchell et al.: J. Clin. Pharmacol. 2000; 40(3): p258-265 [ACL-0007]
【更新年月】
2023年5月