1.抗炎症作用
ラットのカラゲニン足蹠浮腫、カオリン足蹠浮腫、カラゲニン空気嚢炎症、アジュバント関節炎、Ⅱ型コラーゲン関節炎等の急性又は慢性の実験的炎症モデルにおいて、経口投与で明確な抗炎症作用を示しました。(①②)
2.鎮痛作用
アジュバント関節炎ラットでの伸展刺激法やイヌの関節腔内へのカラゲニン注入などの炎症性疼痛に対し、経口投与で明確な鎮痛作用を示しました。(③④)
3.作用機序
本薬の作用機序は、本薬から遊離された活性体であるインドメタシンのシクロオキシゲナーゼ阻害によるプロスタグランジン生合成抑制作用によると考えられます。
本薬は経口投与されたとき、消化管障害作用の弱い未変化体のままで吸収され、ヒト又はイヌの血中では多くは未変化体として存在しました。未変化体は肝及び腎において活性体であるインドメタシンに代謝されて血中にインドメタシンを遊離し、また、炎症組織(ラット)あるいは炎症標的細胞(ヒト、ラット滑膜細胞)でもインドメタシンに代謝されることがin vivo及びin vitroの試験で明らかにされました。(②④⑤⑥⑦⑧⑨⑩)
【引用】
・インフリーカプセル100mg・Sカプセル200mg 添付文書 2019年2月改訂(第13版) 【薬効薬理】
文献請求番号
①小林精一ら:応用薬理,36, 91 (1988) INF-0014
②Kumakura, S. et al.:Agents Actions, 29, 286 (1990) INF-0010
③尾崎 覚ら:応用薬理,37, 439 (1989) INF-0012
④三島万年ら:薬物動態,6, 615 (1991) INF-0074
⑤池内 宏ら:臨牀と研究,66, 2360 (1989) INF-0035
⑥Kobayashi, S. et al.:Drug Exp. Clin. Res., 10, 845 (1984) INF-0009
⑦Mishima, M. et al.:Xenobiotica, 20, 135 (1990) INF-0018
⑧三島万年ら:薬物動態,4, 419 (1989) INF-0017
⑨三島万年ら:薬物動態,4, 447 (1989) INF-0026
⑩Mishima, M. et al.:Res. Commun. Chem. Pathol. Pharmacol., 72, 183 (1991) INF-0071