• No : 2191
  • 公開日時 : 2017/11/21 00:00
  • 更新日時 : 2024/05/10 18:07
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【インフリー】 服用にあたり注意することはありますか(定期検査の実施など)?

【インフリー】 
 
服用にあたり注意することはありますか(定期検査の実施など)?
 
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回答

電子添文には、重要な基本的注意について以下の記載があります。
 
8.重要な基本的注意
8.1消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。(引用1)
8.2本剤の活性代謝物のインドメタシンで過度の体温下降、虚脱、四肢冷却等の症状が報告されているので、特に高熱を伴う高齢者又は消耗性疾患の患者においては、投与後の患者の状態に十分注意すること。(引用2)
8.3慢性疾患(関節リウマチ、変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。(引用3)
・長期投与する場合には、定期的に尿検査、血液検査、肝機能検査及び眼科的検査等を行うこと。
・薬物療法以外の療法も考慮すること。
8.4眠気、めまいがあらわれることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等、危険を伴う機械の操作には従事させないように注意すること。(引用4)
 
【関連情報】
インタビューフォームには、重要な基本的注意とその理由について以下の記載があります。(引用5)
 
■重要な基本的注意とその理由
(解説)
・NSAIDsの効能・効果が広いため臨床各科で広く用いられているが、消化管、腎、血液その他に多彩な障害をきたすことがある。したがって、この薬剤は原因療法ではなく、対症療法であることを十分に認識して使用すること。
・NSAIDsによる体温下降は、過量投与によると考えられる場合が多く、剤形では、注射剤や坐剤による報告が多いことが注目される。患者側の要因をみると、乳児、高齢者又は消耗性疾患等の患者に報告がみられている。
事例:本剤の活性代謝物のインドメタシンで次の報告がある。
強い開口障害を伴った進行した下顎骨骨炎の1例(60歳、男)に、抗生物質とともにインドメタシン50mgを投与し、翌日150mg注)に増量した。その結果、体温は38℃より35.6℃に、最高血圧は110mmHgより80mmHgに下降し強い倦怠感を訴えた。投与中止後体温は再び37.1℃に上昇したが、最高血圧が94mmHgまで回復するには5日間を要した。インドメタシン大量投与による著明な中枢神経系に対する副作用を発現した1例と考えられた。(引用6)
注)インドメタシンの承認用法・用量は25~75mg/日である。
・慢性疾患に対して薬物を長期投与する場合の一般的注意である。NSAIDsには胃腸障害のほか、肝・腎・血液障害などがあり、まれには重篤化するので、副作用を早期発見するため検査が必要となってくる。それゆえ一般的には、尿・便検査、血液検査、肝機能検査等を定期的に行うことになっている。便潜血反応が陽性を呈する時には消化管の内視鏡検査等も考慮する。さらに、本剤を含めたインドメタシン製剤において結膜充血・羞明等の副作用が認められているので、臨床検査の中に眼科的検査も必要である。
 
※インドメタシンの使用にあたっては電子添文をご確認ください。
 

【引用】
1)インフリーカプセル100mg・Sカプセル200mg電子添文 2022年8月改訂(第1版) 8.重要な基本的注意 8.1
2)インフリーカプセル100mg・Sカプセル200mg電子添文 2022年8月改訂(第1版) 8.重要な基本的注意 8.2
3)インフリーカプセル100mg・Sカプセル200mg電子添文 2022年8月改訂(第1版) 8.重要な基本的注意 8.3
4)インフリーカプセル100mg・Sカプセル200mg電子添文 2022年8月改訂(第1版) 8.重要な基本的注意 8.4
5)インフリーカプセル100mg・Sカプセル200mgインタビューフォーム 2023年1月改訂(第8版) VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目 5.重要な基本的注意とその理由
6)日本医事新報,1979;(2871):p111-113 [INF-0039]
 
【更新年月】
2024年5月