電子添文には禁忌について、以下の記載があります。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)(引用1)
2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 重度の肝機能障害のある患者
インタビューフォームには、禁忌の設定理由について以下の記載があります。(引用2)
(解説)
2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者では、本剤の投与によってアナフィラキシーがあらわれる可能性があるため、設定した。
2.2 重度の肝機能障害患者への使用経験がなく、血中濃度の上昇に伴う安全性上のリスクが想定されるため、設定した。
【関連情報】
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.3 肝機能障害患者(引用3)
9.3.1 重度の肝機能障害のある患者
重度の肝機能障害のある患者では投与しないこと。ペランパネルの血中濃度が上昇するおそれがある。
9.3.2 軽度及び中等度の肝機能障害のある患者
ペランパネルのクリアランスが低下し、消失半減期が延長することがある。
16. 薬物動態
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.2 肝機能障害患者(経口製剤における試験成績)(引用4)
軽度(Child-Pugh A 群)及び中等度(Child-Pugh B 群)の成人の肝機能障害患者それぞれ6 例にペランパネル1 mgを摂食下単回経口投与したとき、それぞれの被験者背景に対応する健康成人と比較して非結合型ペランパネルのAUC(0-inf)はそれぞれ81%及び228%増加、みかけのクリアランスは45%及び70%低下した。t1/2 は軽度及び中等度の肝機能障害患者でそれぞれ306 時間及び295 時間、対照となる健康成人ではそれぞれ125 時間及び139 時間であり、肝機能障害患者で延長が見られた。重度(Child-Pugh C 群)の肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない(外国人データ)。(引用5)
【引用】
1)フィコンパ点滴静注用2mg電子添文 2024年1月作成(第1版) 2. 禁忌
2)フィコンパ点滴静注用2mgインタビューフォーム 2024年2月作成(第1版) VIII. 安全性(使用上の注意等)に関する項目 2.禁忌内容とその理由(解説)
3)フィコンパ点滴静注用2mg電子添文 2024年1月作成(第1版) 9.特定の背景を有する患者に関する注意 9.3 肝機能障害患
4)フィコンパ点滴静注用2mg電子添文 2024年1月作成(第1版) 16.薬物動態 16.6 特定の背景を有する患者 16.6.2 肝機能障害患者(経口製剤における試験成績)
5)社内資料:肝機能障害患者における薬物動態試験(2016年3月28日承認、CTD 2.7.6.15) [FYC-0011]
【作成年月】
2024年2月