• No : 17874
  • 公開日時 : 2022/10/14 11:02
  • 更新日時 : 2024/01/09 17:40
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【メリスロン】 効能及び効果の眩暈症(めまい症)には、どのような疾患が該当しますか?

【メリスロン】 
 
効能及び効果の眩暈症(めまい症)には、どのような疾患が該当しますか?
 
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回答

メリスロンの電子添文にある国内臨床成績では、眩暈症として、次の疾患を対象としていました。
 
メニエール病(メニエール疑い含む)、良性発作性眩暈(めまい)症、前庭神経炎、反復性聴平衡障害、 反復性平衡障害、突発性聴平衡障害、突発性内耳障害、頸性眩暈症、外傷性脳幹障害、内耳振盪症、中枢性めまい、自律神経不安定症、青年女子眩暈、高血圧によるめまい(引用1~5)
 
眩暈症は症状名となる(引用6)ことから、めまいやめまい感(ふらつきなど含む)を有する疾患にメリスロンの投与をご検討される場合は、上記の国内臨床試験での対象疾患をご参考に医療機関でご判断をお願いいたします。
なお、保険については、地区の保険審査機関にご確認ください。
 
【関連情報】
■眩暈症については、メリスロンが発売された1960年代の文献である「眩暈の診断と病態について」の中で、診断名についての項に、次の記載(一部抜粋)があります。(引用6)
 
c)眩暈症:メニエール氏病(狭義)およびメニエール氏病(広義)以外の眩暈を訴えるもの。
たとえば非発作的、持続的、動揺性眩暈や瞬間的な動揺感あるいは眼前暗黒感等である。眩暈症といえば症状名であり、むしろ何か原因となる疾病があり、その一症状として眩暈が現われたという含みもあるわけで、その原因が不明の時期には便利な言葉と思われる。眩暈症については勿論その原因となる疾病があるかも知れないし、メニエール氏病についても、それと共存する疾病が潜在しているかも知れないのであるから常に細心の注意をもつて経過を観察し、必要に応じて他種の検査を行わねばならないのは言うまでもない。たとえば脳動脈硬化症は屡々(しばしば)その発見が遅れるものであり、脳腫瘍ついても初期には不明の場合が多いのである。
 
■2019年のめまいの薬物療法に関する総説には、次の記載(一部抜粋)があります。(引用7)
・めまいの薬物治療は多彩である。それは単にめまいといっても疾患分類の振れ幅が非常に大きいために選択肢も大きくなるためである。
・患者個人個人に則したオーダーメイド的な投薬を成すことがめまいの薬物治療に関しては肝要である。そしてそのオーダーを成すには繰り返しになるが、詳しく的確な「問診」とめまいの背景の聴取が肝要である。

 

【引用】
1)渡辺 いさむ、他:耳鼻咽喉科, 1967;39(11):1237-1250 [MRS-0028](本研究はエーザイ株式会社の支援を受けて実施された。)
2)岡本 健ら:医療, 1968;22(5):650-665 [MRS-0029](本研究はエーザイ株式会社の支援を受けて実施された。)
3)石川 馨ら:新薬と臨牀, 1983;32(4):631-635 [MRS-0078]
4)佐藤護人ら:薬物療法, 1980;13(4-5):257-260 [MRS-0066]
5)野末道彦ら:薬理と治療, 1978;6(1):139-151 [MRS-0059]
6)藤崎茂己ら:日本耳鼻咽喉科学会会報, 1963;66(12):1505-1514 [NEURO-1020]
7)野村泰之:Equilibrium Res Vol. 78(1) 7-15, 2019 [NEURO-1027]
 
【作成年月】
2022年8月


 
KW:眩暈症、げんうん、めまい、良性発作性頭位めまい症、BPPV、Benign paroxysmal positional vertigo