授乳婦への投与に対し、電子添文では、「治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。」とあります。(引用1)
なお、動物及びヒトでの乳汁移行について検討したデータはなく(引用2)、母乳への移行率及び安全性、乳児への影響については不明です。
ご参考ですが、「妊娠と授乳(改訂3版)」のめまい治療薬の項には、めまい治療薬に関する「乳汁中への移行および使い方」の見解が記されています。(引用3)
【関連情報】
■授乳婦のめまいに対する指導について
「妊娠と授乳(改訂3版)」には、めまい治療薬についての情報に続き、指導に関する次の記載があります。
育児の疲労や抑うつが「めまい」の原因・誘因になっている場合が多いので、「めまい」を精神不安による身体症状と考え、ストレス緩和、休養をとるよう指導する。」(引用3)
授乳婦のめまいについては、薬物治療だけでなく、ストレス緩和、休養などもご検討ください。
【引用】
1)メリスロン錠 6mg・12mg電子添文 2021年1月改訂(第1版) 9.特定の背景を有する患者に関する注意 9.6 授乳婦
2)メリスロン錠 6mg・12mgインタビューフォーム 2021年1月改訂(改訂第9版) VII.薬物動態に関する項目 5.分布 (3)乳汁への移行性
3)薬物治療コンサルテーション 妊娠と授乳(改訂3版) (南山堂) 2020年 p561
【更新年月】
2022年12月