• No : 16237
  • 公開日時 : 2020/10/13 10:23
  • 更新日時 : 2020/10/26 09:43
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【ハラヴェン・悪性軟部腫瘍】 副作用として報告されている好中球減少などの「骨髄抑制 」の発現状況、転帰及び起こりやすい時期について教えてください。

【ハラヴェン・悪性軟部腫瘍】 副作用として報告されている好中球減少などの「骨髄抑制 」の発現状況、転帰及び起こりやすい時期について教えてください。
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回答

白血球減少、好中球減少などの骨髄抑制が高い頻度で認められ、重篤な発熱性好中球減少などがあらわれることがあります。Grade3、4の好中球減少の最低値の発現は、各サイクルの投与開始14日後(中央値)、回復は最低値発現から7日後(中央値)でした。外国第III相試験(309試験)において、骨髄抑制に伴う好中球減少性敗血症による死亡が1例報告されています。
発現状況及び転帰は以下の通りです。
 
■発現状況
国内第II相試験、外国第III相試験において、骨髄抑制が下表の通り認められました。発現頻度は国内第II相試験で高い傾向がみられました。
国内第II相試験において、Grade3、4の白血球減少及び好中球減少の発現頻度が高い傾向がみられましたが、この背景の一つとして、国内第II相試験の白血球数及び好中球数の投与前値が外国第II、III相試験に比べて低かったことが関係している可能性が考えられます(下記の参考を参照)。(引用1)
 
 
 
■転帰
国内第II相試験において、Grade3、4の好中球減少は、サイクル数にかかわらず約80%に発現しましたが、そのうちの80%以上がサイクル中にGrade1または0へ回復しました。休薬した症例の割合は、各サイクルで、一定の傾向はみられませんでした。また、G-CSF製剤は、サイクル数にかかわらず発現例の40%以上に投与されました。(引用1)
 
 
 
 
 
【引用】
1) 【悪性軟部腫瘍】ハラヴェン静注1mg適正にご使用いただくためのガイドブック  IV 重大な副作用とその対策  p26-30 (HAL1160BSG)
 
【作成年月】
2020年3月