高齢者(65歳以上)のみを対象とした臨床試験は実施していませんが、ご参考として外国304試験では男性65歳以上、女性55歳以上を対象として有効性・安全性を検討しています。(引用1)
高齢者での薬物動態試験において、非高齢者と比較して血漿中濃度が高くなる傾向が認められています。一般に高齢者では生理機能が低下していることも考慮し、患者様の状態を観察しながら慎重に投与してください。(引用2)
■有効性(外国304試験)
デエビゴ5mg及び10mgともに、終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)による睡眠潜時(LPS)及び客観評価による睡眠効率(SE)、客観評価による中途覚醒時間(WASO)における投与1ヵ月時(Day 29/30)のベースラインからの変化量は、プラセボと比較し、統計学的な有意差が認められました。(引用1)
■安全性(外国304試験)
副作用発現率は、プラセボ群7.7%(16/209 例)、ゾルピデムER※群15.2%(40/263 例)、レンボレキサント5mg群11.3%(30/266例)、10mg群14.6%(39/268例)であった。主な副作用は、プラセボ群では頭痛1.9%(4/209例)、浮動性めまい、傾眠がそれぞれ1.4%(3/209例)、ゾルピデムER※群では浮動性めまい2.7%(7/263例)、頭痛2.3%(6/263例)、傾眠1.5%(4/263例)、レンボレキサント5mg群では傾眠3.8%(10/266 例)、頭痛3.4%(9/266 例)、浮動性めまい0.8%(2/266例)、10mg群では傾眠6.3%(17/268例)、頭痛3.0%(8/268例)、下痢、浮動性めまいがそれぞれ0.4%(1/268例)であった。試験期間中、重篤な副作用及び死亡例はなかった。(引用2)
■外国304試験(外国第III相プラセボ及び実薬対照並行群間比較試験)の概要(引用2)
対象:不眠症患者1006例([55~64歳]553例、[65~74歳]375例、[75歳以上]78例)
方法:デエビゴ5mg錠又は10mg錠、プラセボ錠、ゾルピデムER錠※を、毎晩の就床時刻の直前に服用した。
※ゾルピデムER : ゾルピデム酒石酸徐放性製剤(国内未承認薬)
【引用】
1)デエビゴ錠2.5mg・5mg・10mgインタビューフォーム 2020年1月作成(第1版) V.治療に関する項目 3.臨床成績 (2)臨床効果
2)デエビゴ錠2.5mg・5mg・10mg添付文書 2020年1月作成(第1版) 【使用上の注意】 5.高齢者への投与
3)デエビゴ錠2.5mg・5mg・10mgインタビューフォーム 2020年1月作成(第1版) V.治療に関する項目 3.臨床成績 (5)検証的試験
【作成年月】
2020年2月