• No : 11151
  • 公開日時 : 2019/11/16 10:43
  • 更新日時 : 2024/10/10 17:55
  • 印刷

【エクフィナ】 セロトニン症候群の症状と対処法について教えてください。

【エクフィナ】 
 
セロトニン症候群の症状と対処法について教えてください。
 
カテゴリー : 

回答

電子添文の重大な副作用の項目には、以下の記載があります。(引用1)
 
11.1.4セロトニン症候群(頻度不明)
不安、焦燥、興奮、錯乱、発熱、ミオクローヌス、発汗、頻脈等のセロトニン症候群の症状が認められた場合には、投与を中止し、体温冷却及び補液等の全身管理とともに、適切な処置を行うこと。
 
【関連情報】
「重篤副作用疾患別対応マニュアル:セロトニン症候群」には、以下の記載(一部抜粋)があります。(引用2)
※詳細については、厚生労働省の「重篤副作用疾患別対応マニュアル:セロトニン症候群」を確認ください。
 
セロトニン症候群
臨床症状
セロトニン症候群の臨床症状は多彩で、Millsは過去に報告された127例の分析から34症状をとり挙げているが、大きくは神経・筋症状(腱反射亢進、ミオクローヌス、筋強剛など)、自律神経症状(発熱、頻脈、発汗、振戦、下痢、皮膚の紅潮)、精神症状の変化(不安、焦燥、錯乱、軽躁)である。
本症候群は軽症例から重症例まであり、軽症例では頻脈、発汗、散瞳、間歇的な振戦・ミオクローヌス、精神症状の変化などがみられ、発熱はないか軽度である。中等度以上の症例になると、腱反射亢進、持続的なミオクローヌス・振戦に筋強剛が加わり、発熱40℃近くになる。予後を左右するのは発熱であり、40℃以上の高熱が持続する場合は、横紋筋融解症、腎不全、DICなどの併発の可能性が高くなり、死亡に至る場合もある。
 
治療方法
セロトニン症候群の治療の基本は、原因薬剤の中止と補液や体温冷却などの保存的な治療である。セロトニン症候群は一般に予後は良く、70%の症例は発症24時間以内に改善するといわれている。しかし、高熱、呼吸不全、腎不全、DICなどを呈し死亡に至る症例も存在する。その場合は合併症に対する治療が必要になってくる。
重症例に対しては、薬物治療が試みられている。最も報告が多いのは、非特異的5-HT受容体遮断薬であるシプロヘプタジンである。
 

【引用】
1)エクフィナ錠50mg電子添文 2020年12月改訂(第4版) 11.副作用 11.1重大な副作用 11.1.4セロトニン症候群(頻度不明)
2)「重篤副作用疾患別対応マニュアル:セロトニン症候群」p12‐13、p18平成22年3月 厚生労働省
  www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1j13.pdf (最終閲覧日:2022年12月1日)
 
【更新年月】
2022年12月

 
KW:発熱