就寝前投与の理由は、下記のとおりです。
本薬は投与後およそ1時間で血中濃度が最大になります。(引用1)
服用後にめまい、傾眠等の抑制性の副作用発現による転倒などを防ぐために、就寝前投与の用法を設定しました。
承認された用法は「就寝前投与」です。
副作用のリスクを最小限にするためにも、承認用法である就寝前1日1回投与をお願いいたします。
なお、毎日の服薬を継続していただく上で就寝前投与が困難な場合などは、主治医とご相談いただきますようお願いいたします。
【関連情報】
電子添文には、反復投与時のtmaxに関して以下の記載があります。
16.薬物動態
16.1 血中濃度
16.1.2 反復投与(引用1)
日本人健康成人にペランパネル2mgを1日1回14日間又は2mgを1日1回14日間経口投与後に4mgを1日1回14日間経口投与注)したときの、2mg及び4mg投与開始後14日における定常状態の薬物動態パラメータは下記のとおりである。(引用2)
a)上段:中央値、下段:最小値、最大値
注)承認された本剤の1日投与量は2~12mgである。
CTDには、反復投与試験の中枢神経系有害事象に関して以下の記載があります。(引用2)
健康成人を対象とした反復投与試験(国内第Ⅰ相試験:026試験)
治験薬投与期間中(試験1~28日目)の中枢神経系有害事象の発現時間をみると、各投与日の治験薬投与後3時間未満で、4mg群の中枢神経系有害事象は84.6%(44/52件)、傾眠は74.1%(20/27件)、浮動性めまいは95.8%(23/24件)に発現した。
治験薬投与から回復までの時間をみると、各投与日の治験薬投与後6時間未満で、4mg群の中枢神経系有害事象は80.8%(42/52件)、傾眠は74.1%(20/27件)、浮動性めまい87.5%(21/24件)で回復した。
電子添文には、食事の影響に関して以下の記載があります。
16.薬物動態
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響(引用3)
(1)健康成人24名にペランパネル1mgを絶食下及び摂食下単回経口投与したとき、摂食下では絶食下と比較しペランパネルのCmaxは40%低下し、tmaxは2時間遅延したが、AUC(0-t)は同様であった(外国人データ)。(引用4)
(2)健康成人16名にペランパネル6mgを絶食下又は摂食下単回経口投与したとき、摂食下では絶食下と比較しペランパネルのCmaxは28%低下し、tmaxは3時間遅延したが、AUC(0-24h)は同様であった(外国人データ)。(引用5)
【引用】
1)フィコンパ錠2mg・4mg・細粒1%電子添文 2024年2月改訂(第5版) 16.薬物動態 16.1 血中濃度 16.1.2 反復投与
2)社内資料:日本人反復投与試験CTD2.7.6.13[FYC-0003]
3)フィコンパ錠2mg・4mg・細粒1%電子添文 2024年2月改訂(第5版) 16.薬物動態 16.2 吸収 16.2.1 食事の影響
4)社内資料:食事効果試験CTD2.7.6.1[FYC-0004]
5)社内資料:食事効果並びに投与タイミング検討試験CTD2.7.6.2[FYC-0005]
【更新年月】
2024年10月
KW:朝食後、夕食後、寝る前、寝る直前、就寝前、眠前、就寝直前、就寝直前服用理由
KW:朝食後、夕食後