添付文書及びインタビューフォームには、投与開始前、投与期間中に必要な検査に関する以下の記載があります。
<効能共通>
(1)血圧の上昇が認められることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に血圧測定を行うこと。(引用1)
(2)蛋白尿があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に尿蛋白を観察すること。(引用2)
(3)骨髄抑制があらわれることがあるので、定期的に血液学的検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。(引用3)
(4)肝障害があらわれることがあるので、本剤の投与期間中は定期的に肝機能検査、血中アンモニア値の測定を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。(引用4)
(5)心機能不全があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に心エコー、十二誘導心電図検査等の心機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。(引用5)
(6)創傷治癒を遅らせる可能性があるので、外科的処置が予定されている場合には、外科的処置の前に本剤の投与を中断すること。外科的処置後の投与再開は、患者の状態に応じて判断すること。(引用6)
(7)疲労、無力症、めまい、筋痙縮等があらわれることがあるので、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意するよう患者に十分に説明すること。(引用7)
(8)定期的に血清カルシウム濃度を測定すること。(引用8)
(9)甲状腺機能低下があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に甲状腺機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。(引用9)
<根治切除不能な甲状腺癌>
(10)本剤投与前には頸動脈・静脈等への腫瘍浸潤を十分確認するとともに、本剤の投与期間中は患者の状態の観察や瘻孔形成の有無の確認を十分に行うこと。(引用10)
【関連情報】
(1)臨床試験において、高血圧の発現が報告されていることから設定しました。本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に血圧測定を行い、必要に応じて降圧剤の投与など、適切な処置を行うこととしました。重症、持続性あるいは通常の降圧治療でコントロールできない高血圧が発現した場合には、本剤の減量、休薬又は投与を中止することとしました。(引用11)
(2)臨床試験において、蛋白尿の発現が報告されていることから設定しました。本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に尿蛋白を観察し、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこととしました。(引用11)
(3)臨床試験において、骨髄抑制(血小板減少、白血球減少、好中球減少、リンパ球減少、貧血等)の発現が報告されていることから設定しました。定期的に血液学的検査を行うなど、患者様の状態を十分に観察し、感染症、出血傾向等の発現に留意することとしました。(引用11)
(4)臨床試験において、AST、ALT等の上昇を伴う肝障害や肝性脳症が報告されていることから設定しました。本剤の投与期間中は定期的に肝機能検査、血中アンモニア値の測定を行うなど、患者様の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な処置を行うこととしました。(引用11)
(5)臨床試験において、心機能不全の発現が報告されていることから設定しました。本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に心エコー等の心機能検査を行うなど、患者様の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこととしました。(引用11)
(6)本剤は血管新生阻害剤であり、臨床試験において、創傷治癒遅延の発現が報告されていることから設定しました。外科的処置が予定されている場合には、外科的処置の前に本剤の投与を中断することとしました。外科的処置後の投与再開は、患者様の状態に応じて判断することとしました。(引用11)
(7)臨床試験において、疲労、無力症、めまい、筋痙縮等の副作用が高頻度に発現することが報告されていることから設定しました。自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意するよう患者様に十分に説明することとしました。(引用11)
(8)臨床試験において、低カルシウム血症の発現が報告されていることから設定しました。本剤を投与する際は、定期的に血清カルシウム濃度を測定することとしました。(引用11)
(9)臨床試験において、甲状腺機能低下の発現が報告されていることから設定しました。本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に甲状腺機能検査を行うなど、患者様の状態を観察し、異常が認められた場合は、適切な処置を行うこととしました。(引用11)
(10)市販後において、甲状腺癌患者様で本剤投与中の腫瘍縮小・壊死に伴う頸動脈露出、頸動脈出血、腫瘍出血が報告されています。また、頸動脈露出部位や皮膚瘻形成部位より大量出血した例が報告されており、気管瘻や食道瘻を形成している患者様では、喀血や吐血を起こすおそれがあることから設定しました。本剤の投与開始前には頸動脈・静脈等への腫瘍浸潤の状態を十分確認するとともに、本剤の投与期間中は患者様の状態の観察や瘻孔形成の有無の確認を十分に行うこととしました。また、出血が認められた場合には、必要に応じて投与を中止し、適切な処置を行うこととしました。なお、甲状腺未分化癌患者様では、頸動脈・静脈への腫瘍浸潤例が多いので、特に注意が必要です。(引用11)
【引用】
1)レンビマカプセル4mg・10mg添付文書 2021年3月改訂(第2版) 8.重要な基本的注意 8.1
2)レンビマカプセル4mg・10mg添付文書 2021年3月改訂(第2版) 8.重要な基本的注意 8.2
3)レンビマカプセル4mg・10mg添付文書 2021年3月改訂(第2版) 8.重要な基本的注意 8.3
4)レンビマカプセル4mg・10mg添付文書 2021年3月改訂(第2版) 8.重要な基本的注意 8.4
5)レンビマカプセル4mg・10mg添付文書 2021年3月改訂(第2版) 8.重要な基本的注意 8.5
6)レンビマカプセル4mg・10mg添付文書 2021年3月改訂(第2版) 8.重要な基本的注意 8.6
7)レンビマカプセル4mg・10mg添付文書 2021年3月改訂(第2版) 8.重要な基本的注意 8.7
8)レンビマカプセル4mg・10mg添付文書 2021年3月改訂(第2版) 8.重要な基本的注意 8.8
9)レンビマカプセル4mg・10mg添付文書 2021年3月改訂(第2版) 8.重要な基本的注意 8.9
10)レンビマカプセル4mg・10mg添付文書 2021年3月改訂(第2版) 8.重要な基本的注意 8.10
11)レンビマカプセル4mg・10mgインタビューフォーム 2021年3月改訂(第11版) VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目 5.重要な基本的注意とその理由
【更新年月】
2021年3月