電子添文には、薬物動態に関する以下の記載があります。
■血中濃度
(1)タンボコール錠(引用1、2、3)
健康成人男子12名にフレカイニド酢酸塩(錠剤)50mg、100mgを単回経口投与した場合、消化管からの吸収は良好であり、血漿中濃度は投与後2~3時間で最高値に達し、半減期約11時間で消失する。血漿中濃度はほぼ投与量公比に比例して上昇する。不整脈患者においてもほぼ同様の薬物動態を示す。また、健康成人男子10名にフレカイニド酢酸塩50mg、100mgを1 日2 回食後に7日間反復投与した際、血漿中濃度は投与後4日目でほぼ定常状態に達し、その血漿中濃度は初回投与時の約2倍を示す。
なお、本剤の用法及び用量(錠剤、成人)は以下の通りです。(引用4)
<タンボコール錠50mg、タンボコール錠100mg>
成人
○頻脈性不整脈(発作性心房細動・粗動)
通常、成人にはフレカイニド酢酸塩として1日100mgから投与を開始し、効果が不十分な場合は200mgまで増量し、1日2回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜減量する。
○頻脈性不整脈(心室性)
通常、成人にはフレカイニド酢酸塩として1日100mgから投与を開始し、効果が不十分な場合は200mgまで増量し、1日2回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
(2)タンボコール細粒(引用1)
健康成人男子16名を対象に、細粒10% 0.5g及び錠50mgをクロスオーバー法により絶食下単回経口投与したときのフレカイニド酢酸塩の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。錠50mgに対する細粒10% 0.5g投与時のAUC及びCmaxの幾何平均値の比の90%信頼区間は、生物学的同等性の基準である0.80~1.25の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
なお、本剤の用法及び用量(細粒、成人)は以下の通りです。(引用4)
<タンボコール細粒10%>
成人
○頻脈性不整脈(発作性心房細動・粗動)
通常、成人にはフレカイニド酢酸塩として1日100mg(細粒として1g)から投与を開始し、効果が不十分な場合は200mg(細粒として2g)まで増量し、1日2回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜減量する。
○頻脈性不整脈(心室性)
通常、成人にはフレカイニド酢酸塩として1日100mg(細粒として1g)から投与を開始し、効果が不十分な場合は200mg(細粒として2g)まで増量し、1日2回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
■TDM(引用5)
有効血漿中濃度:200~1,000ng/mL
測定頻度:月1回
【引用】
1)タンボコール錠50mg・錠100mg・細粒10%電子添文 2021年12月改訂(第1版) 16.薬物動態 16.1 血中濃度
2)新 博次ら:臨床薬理19(3),p563-572(1988) [TMB-0015](本研究はエーザイ株式会社の支援を受けて実施された。)
3)加藤 林也ら:臨床薬理20(3),p505-513(1989) [TMB-0017]
4)タンボコール錠50mg・錠100mg・細粒10%電子添文 2021年12月改訂(第1版) 6.用法及び用量
5)タンボコール錠50mg・錠100mg・細粒10%電子添文 2021年12月改訂(第1版) 16.薬物動態 16.8 その他 16.8.1 TDM
【更新年月】
2023年2月