電子添文では、授乳婦に関する以下の記載があります。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.6 授乳婦(引用1)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
本剤の乳汁移行に関する情報はありません。(引用2)
ご参考ですが、「妊娠と授乳(改訂3版)」のめまい治療薬の項には、めまい治療薬に関する「乳汁中への移行および使い方」の見解が記されています。
●授乳期(引用3)
◆乳汁中への移行及び使い方
めまい治療薬の授乳中の使用についての情報はほとんどない。(中略)
めまいの治療に用いられる薬剤は,いずれも乳汁中に移行することが動物実験で確認されているが、その量は臨床的に問題にならないとするのが一般的な考え方である。大量服薬の場合や鎮静作用のある薬剤を連用する場合には、児が傾眠傾向やむずかるなどの症状を引き起こす可能性は否定できないが、治療量の使用では通常の注意のみでよいと考えられる。
【関連情報】
■授乳婦のめまいに対する指導について
「妊娠と授乳(改訂3版)」には、めまい治療薬についての情報に続き、指導に関する次の記載があります。
育児の疲労や抑うつが「めまい」の原因・誘因になっている場合が多いので、「めまい」を精神不安による身体症状と考え、ストレス緩和、休養をとるよう指導する。」(引用3)
【引用】
1)メリスロン錠 6mg・12mg電子添文 2023年9月改訂(第2版) 9.特定の背景を有する患者に関する注意 9.6 授乳婦
2)メリスロン錠 6mg・12mgインタビューフォーム 2023年9月改訂(第10版) VII.薬物動態に関する項目 5.分布 (3)乳汁への移行性
3)薬物治療コンサルテーション 妊娠と授乳(改訂3版) (南山堂) 2020年 p561
【更新年月】
2024年9月